〝ザ・キング〟に意外な弱点!? アマチュアボクシング9冠の藤木勇我(19=大橋)が20日、横浜市内でプロ2戦目、フィリピン・スーパーフェザー級12位ジェフェル・サリナ(29=フィリピン)との61キロ契約8回戦へ向けた公開練習を行った。所属ジムの大橋秀行会長はこの試合の次に地域タイトル戦が決まっていることを示唆するとともに、海外武者修行計画も明言。一方で、ジム入り後にホームシックになっていたことも明かした。

 藤木と同じアマチュアエリートだったスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)を、プロの世界一であるパウンド・フォー・パウンド(権威ある専門誌「ザ・リング」が定める全階級を通じたランキング=PFP)1位に導いた大橋会長が藤木育成プランを語った。まず、3戦目に「大きな試合が決まった」と、早くも地域タイトル戦を行うことを示唆。「変(な試合内容)だったらなくなりますよ」と、この試合の快勝も義務付けた。

 日本選手の最速世界奪取はWBO世界ミニマム級の田中恒成の5戦目。大橋会長は「スパーリングの内容を見れば、すぐに行ってもいい」とすでに世界レベルの実力があると認めながらも、藤木が主戦場とするライト級付近は世界的に層が厚い階級とあって、「経験を積ませて、最短とか何年以内とか、そういうことは決めずにじっくりいきたい」と記録にこだわらずに育てる考えだ。

 さらに、「海外へ行ってスパーリングをやらせたり。やっぱり、この階級だと米国。1か月ぐらい」と、3戦目後に武者修行をさせる計画も明言。しかし、大橋会長からは意外な事実も明かされた。今年に高校を卒業した藤木が大阪市から所属ジムのある横浜市へ転居後に「ホームシックになっちゃって」というのだ。ザ・キングと呼ばれても19歳の若者。「ちょっとまだ幼いと思った。だから時間をかけた方がいい」と〝促成栽培〟を避ける理由を付け加えた。

 何より、藤木に求められるのはキングらしく勝ち進んでいくこと。6月のデビュー戦は2回TKO勝ちしたものの、自己評価は「30点」と低かったため、「プロデビュー戦ではもらわないことを意識しすぎていた。攻撃は最大の防御というので、攻撃しながらしっかり自分のパンチでダメージを与えつつ、相手のパンチを食らわないというのを意識しながらやってきています」と、持ち味というパワーと攻撃力を生かして戦うつもりだ。

 若きキングが経験を重ねて大人になる。