3度目の正直へ――。バレーボール女子のアジア選手権(21日開幕、中国・天津)を前に、日本代表の主将・石川真佑(26=エジザジュバシュ)が単独インタビューに応じた。今大会は2028年ロサンゼルス五輪の出場権を懸けた重要な戦いで、優勝すれば最速での五輪出場が決まる大一番。チームの大黒柱は、誰よりも強い思いでコートに立つ。

インタビューに真摯に応える石川真佑
インタビューに真摯に応える石川真佑

 主将として2季目を迎えた石川は、前哨戦のネーションズリーグ(VNL)で全体9位の215得点をマークした。エースとしての活躍を見せるも、準々決勝で世界ランキング2位のブラジルに敗戦。2大会ぶりのメダルには届かなかった。

 石川 最後に勝ち切れていない部分があるので、そこを自分たちが取り切っていかないと上にはいけないと思います。今季の一番の目標であるアジア選手権で勝ち切るために、昨季の結果(VNL&世界選手権4強)で満足している選手はいないし、それ以上を目指すとなった時に、もっと本気で取り組まないといけないと感じています。

 VNL時は連係面で課題が浮上したこともあった。チームとしてのまとまり、勝ちにいく姿勢などを自らが中心となって修正。試行錯誤を繰り返しながら、より良いチームづくりを目指している。

 石川 いろいろ考えているけど、まずは自分が先頭に立って、プレーの部分でも引っ張っていかなければいけないと思っています。一つひとつの精度だったり、常にコミュニケーションを取るという部分は、今季も含めてそれぞれが意識しているし、一番は勝つためにやっているので、各自が気を使いながら話すところもあるとは思うけど、勝負の世界で遠慮するのは違う。それぞれが伝えるべきことは伝えるようにしています。

 昨季からトルコ出身のフェルハト・アクバシュ監督がチームを指揮している。女子日本代表で初の外国人監督は、アグレッシブさを各選手に注入。攻めの姿勢は浸透しつつある。

 石川 世界を相手にと考えた時に、自分たちがもっとアグレッシブに攻めていかないといけないと思っています。それが日本が勝っていくために必要な部分でもあるので、自分たちでも意識してやっていきたいです。失敗することが別に悪いことではないし、トライする気持ちの方が大事だと思っています。

 石川が出場した2度の五輪(2021年東京&24年パリ)はともに1次リーグ敗退に終わった。銅メダルに輝いた12年ロンドン五輪以来の表彰台を見据える上で、アジア選手権は一つのカギになる。

 石川 東京、パリで結果を残せていないので、同じ思いをしたくない。だからこそ、ロス五輪までの期間でもっとプレーの精度を詰めたり、自分のレベルアップというところも常に意識して取り組んでいます。自分たちでロス五輪の切符を獲得できれば、五輪で結果を残すために有意義な時間を過ごせると思うので、まずはしっかりと五輪の切符をつかむことが今季は大事だと考えています。

 日本は1次リーグで香港、韓国、ベトナムと相まみえる。アジア制覇を掲げる石川は、初陣からエンジン全開でチームをけん引する覚悟だ。

ライバル対策に余念はない
ライバル対策に余念はない

【最大のライバルは中国】アジア選手権の優勝を目指す世界ランキング6位の日本にとって、最大のライバルは同7位の中国だ。VNLでは予選ラウンド9位ながら、準々決勝で同1位の米国を下して4強入り。8強の日本を上回る結果を残した。リベロを除いた平均身長は日本より約10センチ高いが、石川は「私たちの良さは粘り強さだったり、全員が攻撃に入っていくところ。プレーの質は他のアジアの国よりもレベルの高いものがあると思う」と自信を口にする。

 中国とは1次リーグ後の対戦が見込まれる。アウェー決戦は「中国がホームなので、会場の雰囲気もやりにくさはあると思う」と警戒しつつも、やるべきことは変わらない。「自分たちがどれだけ気持ちを強く戦っていけるか、自分たちがいいパフォーマンスを出せるかが大事になる」と力を込めた。

日本代表主将の重責を担っている
日本代表主将の重責を担っている

 ☆いしかわ・まゆ 2000年5月14日生まれ。愛知県出身。小学3年時に姉と男子日本代表主将を担う兄・祐希(ジラート)の影響で競技を始める。日本代表には19年に初選出。21年東京五輪、24年パリ五輪に出場し、25年から主将を務める。23~24年シーズンからは海外挑戦を決断。イタリア1部のフィレンツェで1季、ノバラでは2季プレーした。今季からトルコ1部の強豪エジザジュバシュに加入する。174センチ。