ボクシングWBC世界バンタム級タイトルマッチ(9月27日、トヨタアリーナ東京)で、同級1位・那須川天心(帝拳)から2度目の挑戦を受ける王者・井上拓真(30=大橋)が〝大人の対応〟を見せた。

 拓真は昨年11月の同級王座決定戦で那須川に判定勝利。そして今年5月の初防衛戦で、元世界4階級制覇王者・井岡一翔(志成)を判定で下した。一方の那須川は、4月の挑戦者決定戦でフアンフランシスコ・エストラダ(メキシコ)に9回終了TKO勝ちを収めていた。

 ボクシングでは異例となる公開会見が23日、東京・新宿歌舞伎町のシネシティ広場で行われた。2人はそれぞれ黒のリムジンから降りると、青のカーペットを歩いて、集まったファン120人に対応しながら登場した。

 拓真は「天心選手は挑戦者決定戦をクリアしているので、自分もこの対戦を受け入れた。しっかりと返り討ちにしたい。第1戦のように隙なく、自分のボクシングをして倒すだけ」と拳を握った。那須川も「自分の拳で勝ち取った挑戦権なので、前回とはまた違う姿を見せる」と意気込みを示した。

 また、王者はエストラダ戦を踏まえて「スタイルチェンジも多少あった」と相手の印象を口にした。

 その後は普段通りの会見の進行で、報道陣のフォトセッションが終わった。そして、最後にマイクを握った那須川が「これで会見終わり? 外でやった意味あります? 記者の方が来た意味なくないですか。見てくれている人もいるわけですから、みんなの前で発表したかったですし、すごいグダグダじゃないですか。イベントじゃないし、俺ら本気でやるし。ガチなんだから、ガチでやってくれよ」と苦言を呈した。

 一方の拓真は、報道陣の取材に「こういう記者会見は初めてだったので、楽しめたと思います。記者会見に関しては、公開じゃなくても普段見られない人たちが、楽しんでいただけたらいいんじゃないですかね」と王者の余裕を見せていた。