大相撲夏場所初日(10日、東京・両国国技館)、3年ぶりに十両に復帰した炎鵬(31=伊勢ヶ浜)が十両栃大海(26=春日野)を押し出して、白星発進となった。

 勝ち名乗りを受けると、会場内のファンから大歓声が飛んだ。取組後に「もう最高ですね。(歓声は)正直あまり覚えてない。土俵入りの時はしっかり聞こえたけど。緊張というよりも怖さはあった。(体が)よく動いたなと思います」と感無量の表情を浮かべた。

 2023年夏場所で脊髄損傷の大けがを負い、序ノ口まで転落したが、そこから不屈の精神ではい上がった。幕内経験者が序ノ口から十両に返り咲くのは、史上初めてだ。

 炎鵬は「この一勝が前回(23年夏場所)はできなくて。今回こそはという気持ちで白星をつかめて、つくづくやってきて良かったなと。大けがを乗り越えられたし、(不安を)払拭できたと思います」と手応えを口にした。

 久々の15日間の取組に「どうなるかは自分でもわからないけど、一日一番、相撲を取れることに感謝してやっていきたい」と力を込めた。取材対応を終えると国技館内の出待ちのファンに丁寧に対応し、帰路についた。