米国とイスラエルによるイラン攻撃から2週間が経過した。強気な発言が続く米トランプ大統領だが、原油価格の高騰という政治的リスクに直面し、出口戦略は見出せていない。紛争の行方はどうなるのか。
関西学院大学客員教授で元イラン大使の斎藤貢氏が13日、日本記者クラブで会見を行い、今後の見通しを語った。
イランの新たな最高指導者に選出されたモジタバ・ハメネイ師が12日に選出後初めての声明を発表し、徹底抗戦とホルムズ海峡封鎖の継続を呼びかけた。対してトランプ大統領も自身のSNSでさらなる攻撃を示唆した。
斎藤氏によると米とイスラエルはハメネイ最高指導者の斬首作戦で短期決戦を狙ったが、イランは石油戦略で対抗。「軍事力で敵わないイランはペルシャ湾からの石油輸出を止めて原油価格を高騰させ、最終的に米国のガソリン価格を高止まりさせる非対称戦略を発動した。車社会の米国はガソリン価格に敏感であり、ガソリン価格の高止まりは11月の中間選挙でトランプ大統領率いる共和党に不利に働く」と解説する。
ガソリン価格を高止まりさせるためには一連の石油戦略を一定期間続ける必要があり、長期化は必至。トランプ大統領が一方的に勝利宣言をして幕引きをする可能性もあったが斎藤氏は「イランが12日に停戦条件を公表して、その道を塞いでしまった」という。
イランが重視するのがメンツだ。「イラン側は最高指導者を殺害されて、メンツが潰れている。トランプ大統領が一方的に勝利宣言をして、戦闘停止をしたら潰れたメンツが元に戻らない。戦いを長引かせてトランプ大統領を追い詰めたいと思っている」と述べた。またイスラエルはイスラエルで米国が手を引いても攻撃を続ける可能性がある。
その上で斎藤氏は「この戦争は長引くだろうと思います。お互いに戦略目標を達成していない。イランはメンツの回復、米はイスラム革命体制を倒し切っていない。結局ダラダラと続いて武器がなくなった時がこの戦争の終わりかもしれない」と結論付けた。












