スピードスケート女子金メダリストでロシアスポーツ界の重鎮スベトラーナ・ジュロワ氏が、米国とイスラエルによるイラン攻撃を受けて、ロシアの選手を国際大会に復帰させるよう国際オリンピック委員会(IOC)に突きつけた。

 ロシアはウクライナ侵攻により国際大会への出場が禁止されており、現在も国家を代表しての出場は認められていない。2月のミラノ・コルティナ五輪では、ロシアからフィギュアスケートのアデリア・ペトロシャンなど一部の選手が個人の中立選手(AIN)として参加していた。

 そうした中、2月末に米国がイスラエルとともにイランに対して大規模な攻撃を開始。これに対してジュロワ氏は、あえて米国選手の出場禁止を求めることはせず、ロシア勢の復帰を今こそ決断するべきだと主張した。

 ロシアメディア「スポーツ24」でジュロワ氏は「IOCは、アメリカ人を排除するのではなく、我々の選手を復帰させるべきだ。軍事紛争に関連する制裁はすべて、国連のみが科すべきだと考える。IOCはスポーツの振興のために設立された組織であり、なぜ政治に関与するのか理解できない」と要求した。

 続けて「彼らはパンドラの箱を開けることで、他の国々との新たな紛争が生じることを理解していたはずだ。IOCは常に、これらは別物だと述べてきた。こうした問題は軍や外交官が取り組むべきものだ。競技会を取り上げたり、選手たち(我々の国も含む)を排除したりしてはいけない」と持論を展開。そして「こういう状況では、ロシアの選手たちを戻すべきだ。アメリカを排除するには、どこかの国がアメリカを訴えなきゃいけない。すべての人々が平等だと言えるように、ロシアを復帰させる必要がある」と力説した。

 そしてこう結論付ける。「サッカーW杯も米国から取り上げるべきではないと思う。なぜそうしなければならないのか? 我々は国際大会を開催する機会を取り戻すべきであり、他国から奪うべきではない。イランはスポーツの舞台を利用して報復すべきではない。奪うことも、排除することも、どちらも間違っている。しかし、我々はすべてを取り戻す必要がある。米国も、ロシアにすべてが戻ることを主張すべきだと考える。なぜなら、米国も同様の状況に陥っているからだ。そうしなければ、多くの人々から『なぜ米国は許され、ロシアは許されないのか』と問われることになるだろう」と提言した。

 イラン攻撃を受けて、スポーツ界も激動の時を迎えそうだ。