【イタリア・ミラノ19日(日本時間20日)発】ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート女子フリー(ミラノ・アイススケートアリーナ)が行われ、中井亜美(17=TOKIOインカラミ)が140・45点、合計219・16点で銅メダルを獲得。憧れの存在と口にする2010年バンクーバー五輪銀メダルの浅田真央(当時19歳)を超え、男女通じて日本フィギュア最年少メダリストとなった。ニューヒロインのギャップたっぷりの魅力とは――。

 金メダルのアリサ・リュウ(米国)と抱き合い、大粒の涙を流した。最終滑走で登場した中井は、冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を着氷。後半のジャンプは回転不足のミスが出るなど、完璧な演技ではなかったが、独特の緊張感を乗り切った。「正直本当にびっくりしている。いつも通りの滑りができた結果、銅メダルで終えられたことが本当にうれしい」と頬を緩めた。

 中井は2010年バンクーバー五輪銀メダルの真央に憧れて5歳でスケートを始め、小学6年でトリプルアクセルを習得。南行徳中入学時に拠点を故郷・新潟から千葉・MFアカデミーに変更した。しかし、中学3年時の23~24年シーズンは腰痛を発症。注射などを打って試合に出場するも、思うような結果を残せなかった。

 中学時代には進路面談で「将来は五輪で金メダルを取りたい」と宣言。覚悟を決めて千葉に移り住んだ。負の感情が生じそうな状況下でも、表に出すことはなかった。

 南行徳中時代に3年間担任を務めた大島実氏は「私自身もなんて声かけたらいいかなと思っていたけど、中井さんは普通に登校して、普通にしている。『大会お疲れさま』と言ったら『応援ありがとうございました』と返してくれたのが印象的だった」と証言。悔しさを押し殺しながら、地道に歩みを進めていた。

 その一方で、リンクを離れればどこにでもいる17歳だ。勇志国際高(広域通信制)の同級生で、バレエに打ち込む寺田栞奈さん(2年)は「香水とか美容とかが好きなイメージで、そういう話もたまにする。亜美ちゃんが好きなK―POPのグループや、私が好きなグループとかをそれぞれ話したりもしている」と明かす。中井は9人組ガールズグループ「NiziU」の大ファンで、以前には「Mrs.GREEN APPLEが楽曲提供した『AlwayS』がめちゃくちゃ好き」と熱く語っていた。

 五輪後の4月には「NiziU」の所属事務所の先輩にあたる9人組ガールズグループ「TWICE」のライブに足を運ぶ予定。自らの競技力アップに励みつつ、17歳らしい一面も兼ね備えている若きスケーターが新たな歴史を刻んだ。