当欄では、国策を背景に中長期視点で追い風を受ける相場テーマを取り上げてきた。また、相場テーマの「王道」「本命」銘柄からは外れた、いわゆる「穴株」に焦点を絞って銘柄を選別している。

 6月にこの企画が始まって以来、これまで12の注目テーマを取り上げた。基本的には1~2年、あるいはそれ以上の長期にわたって株価上昇が見込めることを主眼に置いているが、造船や内需など、テーマによっては、すでに平均株価のパフォーマンスを大きく上回る銘柄が散見される。

 毎テーマごとに2~3銘柄を取り上げるようにしているが、中には銘柄をなかなか絞り切れないテーマがいくつかあった。今回は、穴株候補が多数あるため、銘柄の絞り込みに苦労した「造船関連」の中から、紹介しきれなかった銘柄をいくつか取り上げたい。

 グローバルの荷動きがストップしたコロナ禍の反動もあって、海運の荷動きが活況化していることに加え、「造船業の復活」をもくろむ政府の後押しを受けて、足元で「造船ブーム」が勃発している。また、造船は防衛の核となる産業のひとつでもあることから、今後も長期にわたって成長が期待できるセクターだ。

 株式市場では、「造船ブーム」を背景に値を上げる船舶関連が続出している。たとえば、初回で取り上げた船舶用エンジンバルブを手掛けるNITTAN(6493=567円)。株価は、掲載時の313円から635円まで約3か月間で2倍超に上昇した。

 NITTANに関しては少し出来過ぎの感はあるものの、同じ船舶関連としてSBI系のリース会社で、航空機や船舶のオペレーティングリースを手掛けるSBIリーシングサービス(5834=4815円)にも注目しておきたい。株価は4000円台で、当欄で取り上げる銘柄にしては購入単価が高いが、業績は絶好調なうえ、PER(株価収益率)は7倍台と割安感がある。今期業績は増額含みで推移しており、株価の上昇が続けば株式分割が実施される可能性もある。足元は株価が急騰した反動で調整期間に突入しており、押し目買いのチャンスだろう。

 押し目買い狙いという観点では、バルブ専業大手のオーケーエム(6229=1508円)も面白い。1500円が下値抵抗となり、8月半ばからの調整局面を乗り越えられれば、一段高が期待できそうだ。前述したように、船舶は長期間、人気が続きそうな相場テーマであるため、押し目があれば積極的に狙うべきだ。(株価は2日終値)