【カップめん評論家taka :a激推し!トレンド最前線】
〈サンポー食品の新シリーズ「具ダク」始動〉
サンポー食品とは、佐賀県三養基郡基山町に本社・工場を置き、即席めん(カップめん、棒状ラーメン)及び乾めんの製造を生業としているメーカーで、1921年(大正10年)1月に創業した「米穀卸大石商店」を原点とする100年企業。現在は「焼豚ラーメン」や「九州三宝堂」「三宝だし本家」などの即席カップめん及び棒状ラーメンを中心に展開し、九州の『うまい』をカタチにしています。
そんなサンポー食品が今月、新たなシリーズ「具ダク」を公表し、4つのフレーバーをリリースしてきました。
「具ダク」とは“日頃の食事に、満足感のあるラーメンを手軽に楽しんでいただきたい”との想いから誕生したシリーズで、それぞれスープとの相性を徹底的に追求し、何度も試作と改良を重ね、具材の選定にもこだわった渾身の試み。現在「焼豚ラーメン」のメーカー希望小売価格は236円+税に設定されているのですが、新たに立ち上がった「具ダク」シリーズは172円+税を基本としているため、コストパフォーマンスにも力を入れていることが伝わってきます。
【豚骨スープのお家芸】サンポー食品「具ダク ねぎ豚骨ラーメン」172円+税
トップバッターは同社の“お家芸”といっても過言ではない豚骨スープがベースの一杯で、かやくのチョイスはたっぷりのネギとゴマ。いかにも月並みな選択に思えるものの、さすが九州を代表する豚骨に強い即席カップめん企業。
調味油の別添がないのは寂しいポイントになりますが、スープはクリーミーでコク深く、きちんと骨のある濃いめのテイスト。ネギの個性とインパクトは、同じ日にリリースされた「焼豚ラーメン 豚骨ねぎ推し」に劣るため、もうすこし頑張ってほしかった思いもあるけれど、先入れの粉末スープには熱風乾燥のネギを仕込み、それとは別に後入れのFDネギを搭載しているところはこだわりを感じる部分。
またネギの量が多すぎなかったからこそ豚骨の個性がマスキングされずに伝わってくる、そのように思えるバランスだったので、結果的にはオーライでした。
【このスープ、嫌いな人はいない】サンポー食品「具ダク ねぎ醤油ラーメン」172円+税
続きましてコチラの「ねぎ醤油ラーメン」も商品名に表れているように、たっぷりのネギを訴求しているため、かやくについてはネタ被りになりますが、鶏ガラをベースにした清湯(ちんたん)系の醤油スープはサンポー食品の即席カップめんとしては珍しく‥‥っていうかエースコックの「スーパーカップ1.5倍 しょうゆラーメン」っぽいんですよ、味の系統が。
それだけに鶏油(ちーゆ)の別添が欲しくなってしまったんですけど、鶏ガラや香辛料の効かせ方がスパカの鶏コク醤油を想起させるベクトルで、捉え方によってはサンポー食品らしからぬ方向性が個性的。こちらも「具ダク」というネーミングのわりに具材からインパクトを感じなかったので、名前負けが否定できない気持ちもありますが、このスープが嫌いな方は少ないんじゃないかと思います。
【親しみやすい味】サンポー食品「具ダク コーン味噌ラーメン」172円+税
続きまして「コーン味噌ラーメン」なんですけれども、一見して明白に「サッポロ一番 みそラーメン」を意識してますねコレ。粉末スープめがけて熱湯を‥‥いや、粉末スープを開封した時点時点で「サッポロ一番 みそラーメン」が脳裏に浮かび上がってくる状態で、実際の味わいもしかり。
めんはラードを配合した揚げ油を通過しているため、それについてはサンポー食品らしい要素になるけれど、同社が得意とするポークエキスやポークオイルが気張っているような様子は皆無に等しく、ブラインドでスープの味をチェックしてメーカーを当てろと言われたら、即座にサンヨー食品と答えるレベルにはサッポロ一番。
おかげで親しみやすい味ではあるものの、大丈夫これ。訴えられない?
【コク深白湯と磯の風味がフィット】サンポー食品「具ダク わかめ海鮮しおラーメン」172円+税
ラストは「わかめ海鮮しおラーメン」ということで、真っ先にエースコックのブランドが思い浮かんだのは言うまでもありません。しかし、今回の4品中もっとも印象に残ったのがコイツ。まず驚いたのがホタテを中心とする貝の旨みで、まったりとした動物系のコク深い白湯(パイタン)に、わかめから滲み出る磯の風味も違和感なくフィット。
ほかに似たような味の商品が思い浮かばない、とてもユニークかつ味わい深い一杯でした。それと忘れかけてた具材の件、わかめの膨張率も手伝って唯一、ちゃんと「具ダク」していたように思います。
めんは4品共通と思われますが、それぞれスープのpHが違う(かんすいに反応する)ため、歯切れのよさやコシなどにも変化が生じていました。
【今後の展開に期待!】さて、問題は「具ダク」のわりに具材のインパクトが弱かったこと。それについて少し考えた結果、まったく同じ希望小売価格で“スープを味わう”ことをコンセプトに据えた「コクの一杯」シリーズがありまして、それと比較して具材の満足度にもスポットを当てた新しいシリーズですよ、みたいなことなのではないかと。
レギュラープライスの商品だったらショボいと感じざるを得ない具材のボリュームになりますけど、いってしまえばオープン価格に近い立ち位置ですから、今後の展開にも期待しています。




















