ボクシングWBA・WBC世界フライ級統一王者の寺地拳四朗(33=BMB)が、ドーピング疑惑選手への〝恐怖〟を口にした。

 この日は都内でWBC同級2位リカルド・サンドバル(26=米国)との防衛戦(30日、横浜BUNTAI)へ向けて練習を公開。防御の向上に手ごたえを感じ「KOで勝って次につながる試合を」と自信を示した。

 その〝次〟は、WBC同級暫定王者フランシスコ・ロドリゲス(メキシコ)との王座統一戦が有力と見られていた。ロドリゲスは6月下旬にガラル・ヤファイ(英国)から判定で王座を奪取した後に、拳四朗へ対戦のラブコール。サウジアラビア総合娯楽庁が12月にリヤドで計画する、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)の次々戦興行のカードに浮上していたが、事態は急変。9日にロドリゲスがドーピング検査で禁止薬物の陽性反応を示したとプロモーターのマッチルーム社が発表。両者の対戦が消滅する可能性が出てきた。

 禁止薬物との関連は不明だが、ヤファイ戦でロドリゲスは驚異的な体力を発揮。パンチ追跡システム「Compubox」のデータでは、フライ級新記録となる1089ものパンチを放ち、575発をヒットさせて圧倒した。サウジ興行参戦の話に「うれしいし、ありがたい」と喜んでいた拳四朗だが、ロドリゲスの〝変化〟を知ると「そんなに違うんですか。嫌ですよね。怖いですね」と青ざめる。だが今後については「誰でもいいですよ。人ごとみたいですけど」と笑顔で話した。

 拳四朗の父で所属ジム会長の永氏は「いつでもスーパーフライ級でできる状態にはやってもらっている」と現状を説明。拳四朗は「タイミングよく上げられたらいい。そこまで深くは考えていない。とりあえず今回はしっかり勝つ」とまずは目の前の戦いに集中することを強調していた。