ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32=大橋)が4日(日本時間5日)に米ラスベガスでWBA同級1位ラモン・カルデナス(29=米国)との防衛戦でTKO勝ちを収めた。試合は井上が2ラウンド(R)にダウンを奪われる展開。それでも7Rにダウンを奪い返すと、8Rに猛攻を仕掛けてレフェリーが試合を止めた。

 試合を生配信した「Amazonプライム・ビデオ」で解説を務めた元WBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太氏は「(カルデナスは)意地を見せた。挑戦者、アンダードッグなわけじゃないですか。オッズを見ても何十対一とか。〝いや、俺はそんなもんじゃない〟と。この挑戦をカネのために受けたんじゃなくて、本当に自分を証明したいんだという気概が見えた」と挑戦者を絶賛した。

 その後に「アラン・ピカソ、サム・グッドマンは敵前逃亡してるような選手ですから、お話にならない。はっきり言って、ピカソは今回やめてくれたから、いい試合が見られた」と皮肉を込める場面もあった。

 IBF同級1位サム・グッドマン(オーストラリア)は練習中のケガで井上との試合を2度にわたってキャンセル。WBC1位アラン・ピカソ(メキシコ)に至っては、この日の井上の相手として決定しかけたが、陣営の判断で対戦を回避した。その〝代役〟として今回のリングに上がったカルデナスは、圧倒的に低い下馬評の中でモンスターからダウンを奪う大善戦。敗れたとはいえ、大きく評価を上げた格好だ。