ミャンマー中部マンダレー均衡を震源とする3月28日発生の大地震で、タイ・バンコクで建設中のビルが倒壊した。現在も救助隊員らが救助を続ける中、タイの男は現場で深い悲しみに暮れ、「妊娠中の妻が生き埋めになった」と語り、このニュースが報道されると、多くの人が涙し、寄付をした。しかし、寄付金をだまし取るための嘘で、詐欺容疑で逮捕された。タイメディア「タイガー」が1日、報じた。

 タイ警察は3月31日、「妻が生き埋めになった」と嘘をつき、寄付金を集めたとして、詐欺容疑でソムニッチ・ドゥアンネット容疑者(50)を逮捕した。

 容疑者が倒壊現場で涙を流しているところを地元メディアが取材したところ「4階で事務員として働いていた妊娠4か月の妻コルウィパ・ソンブパががれきの下に閉じ込められて連絡が取れない。24歳なんだ」と主張していた。容疑者はソンブパさんの社員証を示し、さらに泣いた。

 このニュースを見た人々は現場を訪れ、容疑者にお金を渡した。3日間で1万バーツ(約4万3900円)を手にした。

 しかし、容疑者の話はウソであることが判明した。警察がビルで働いていた人の名簿を調べたが、コルウィパさんの名前はなかった。また、地元メディア記者が、容疑者が持っていたコルウィパさんの社員証に連絡すると、コルウィパさんが「それはショッピングモールで働いていた時のもので、2019年に仕事を辞めた時にモールに返却した。その男とは面識がない。何でその男が持っているのか」と話した。

 さらにニュースを見た容疑者の実の娘が警察に「父と母はずっと前に離婚している。コルウィパさんは無関係の人。父はよくウソをつく」と通報した。

 ソムニッチ容疑者は寄付金を警察に渡して逃走したが、逮捕された。だまし取ったカネを返却したとして、起訴はされないという。