今年で12回目となる「ジェネリック家電製品大賞」の授賞式が先日、都内で開催され、大賞にはまさかのゼネコン、鹿島建設の立体音響スピーカー「OPSODIS 1(オプソーディスワン)」が選出された。

 ジェネリック家電とは、大手家電メーカーと同等の高性能かつ低価格な家電のことで、激安ですぐ壊れる〝B級家電〟とは異なる。2013年には7800億円だった市場は、現在3兆5000億円規模まで拡大。2024年に発売されていたノミネート製品は2200点以上となった。

「第12回ジェネリック家電製品大賞」に輝いた「OPSODIS 1」は、大手ゼネコンの鹿島が異業種に参入し、同社として〝一番小さな作品〟を作り上げたもの。しかも、「AV家電部門賞」も受賞した。

 サントリーホールをはじめ、世界のホール建設で培った音響技術をつぎ込み、小型で立体音響を体感できるアンプ内蔵サラウンドスピーカーとして5年がかりで製品化させた。5月末までクラウドファンディング延長中で、支援者価格7万4800円(税込み)。

 鹿島は「鹿島社員が20年前、一つのスピーカシステムで複数の視聴者に同時に立体音響を提供できる音のVR技術『OPSODIS』を作ったものの、『うちは建設会社だから』ということで、これまで他社の高級ブランドにこの技術を使ったスピーカーを作っていただいていました。しかし、OPSODISを一番よく分かっているのはうちということで、5年がかりでプロダクトに落とし込みました。一般発売は会社から認められていないので、クラウドファンディングのみの発売です。これを家電量販店で販売すると、15万円ほどになるんじゃないかと思います」と語る。

「生活家電部門賞」は「ワイヤレススピーカー内蔵LEDシーリングライト 10畳用 HLCL―BT3K」(ヒロ・コーポレーション)で、LEDシーリングライトにブルートゥーススピーカーを内蔵したのに5500円という衝撃価格が評価された。

「調理家電部門賞」は「自動回転グリル&ホットプレートSC―T666」(ヒロ・コーポレーション)。下段の自動回転式串焼きグリルの熱で、冗談の鉄板を温めるという〝二刀流〟だ。

 他に「デザイン家電部門賞」は「スティックふとんドライヤー」(ウィナーズ)。「美容&ヘルス部門賞」は「フットマッサージャー 激アツ スーパーゴリラのひとつかみ」(ドウシシャ&ドン・キホーテ)。「ユニーク家電部門賞」は「屋台スイーツメーカー」(ライソン)。

「デジタル家電部門賞」の「ゲームスティック レトロスティック 熱血LEGEND くにおくん」は、テレビのHDMIポートにスティックを差し込んで、USBポートに電源をつなぐだけですぐに遊べるゲームスティックで、5タイトル入りで4380円。

「ステルス家電部門賞」は「どこでも床暖スリッパ」(サンコー)。「アウトドア&防災家電部門賞」は「ICOMA TATAMEL BIKE(折り畳み電動バイク)」(ICOMA)。一見その用途の家電には見えないという「ベストコンボ賞」は「収納付きLED姿見ドレッサー」(サンコー)と「ヒロインメイク ホットビューラー ビューラータイプ&スティックタイプ」(ドン・キホーテ)。

 ジェネリック家電推進委員会代表理事の近兼拓史氏は「13年前、ジェネリック家電といえば、大手が生産を終えた扇風機でした。それからデザイン、機能性が重視され、多岐にわたる製品が作られるようになりました。かつては大手の下請けが多かったのですが、現在は異業種から参入するメーカーがどんどん出てきて、ますますジェネリック家電界が盛り上がっています」と話している。