【宮崎祐樹連載 オリのゴリBsを知り過ぎた男(51)】今、なかなかに旬な現役選手のお話をさせていただきます。昨季、MLBでワールドシリーズチャンピオンとなったロサンゼルス・ドジャース。といえば大谷翔平選手でしょうけど、ここはオリックスOBの僕が紹介するので察してください。ドジャース1年目で7勝2敗、防御率3・00の成績を残し、世界一に貢献した山本由伸投手です。
以前、僕が引退する2019年に由伸自身のインスタグラムで僕のことを投稿してくれた話を書きました。一緒にプレーし、ご縁があった先輩がオリックス・バファローズを退団するのは寂しいという内容で、僕との会食後のツーショット写真をアップしてくれました。
いきなり脱線しますが、当時のその写真はどうなったのかと、由伸のインスタアカウントをさかのぼって探してみたんです。そうすると、その時期と思われる期間をいくら検索しても出てこない。そうか、何か事情があって削除したんだろうなと思ったんですが、そこから僕自身の記憶の回路がグルグルと動き出しました。
そういえば、由伸は当日、キャップをかぶっていたなと。しかも、そのキャップはドジャースではない某MLBチームのものだったはずです。もちろん、由伸がドジャースと契約をする5年ほど前の話ですから。それは何ら問題ないに違いありません。
ただ、おそらくMLB挑戦か、ドジャース入りが決まったタイミングで、本人および関係者の配慮で外したはずです。契約前であれば変な臆測を呼ぶ可能性もありますし、契約後であればいらないツッコミを受ける原因にもなりかねません。MLBの西の横綱がドジャースなら東は…? みなまでは言いませんが、その老舗チームの帽子ではなかったかとうっすら記憶しています。
現在はSNS全盛期で、アスリートが誰かのフィルターを通さず、自身の言葉で発信できる時代になりました。いい時代だと思います。しかし、そこにはメリットもデメリットも存在します。由伸ほどのスターになれば周囲のスタッフが綿密にケアしてくれて、プレーに集中できる環境を整えてくれているとは思います。それでもSNS発信にしても大変なんだろうなとは思います。
そんな手が届かない世界のヒーローになってしまった山本由伸投手ですが、僕は運よく先にオリックスに入団していましたから先輩ということになります。由伸は岡山県出身で高校は宮崎の都城高。高校時代は1年夏からベンチ入りする存在で、三塁手としての出場も経験しています。同年秋から投手に転向すると程なく才能が開花。150キロ超の直球を武器にノーヒットノーラン、完全試合など輝かしい実績を積み重ねていきました。
3年夏には右ヒジを負傷したまま登板し、甲子園の舞台に立つことはできなかったんですが、逸材をプロのスカウトが放っておくはずはありません。オリックスの山口和男スカウトが球団に強く推して16年のドラフト4位で獲得に成功しました。
新人合同自主トレの時期でしたかね。1月だったと思います。ルーキーの山本由伸が1人でポツンとロッカーにいる僕のところにあいさつに来てくれたんです。そして、その口から衝撃の事実を知らされることになります。












