自民党総裁選(27日投開票)は史上最多の9人の候補者が立候補。裏金事件を受けた派閥解消の影響もあり、絶対的本命が不在のレースとなっている。自民党内では“選挙の顔”を選ぶことにもなるが、実はもう1つある。まんじゅうの顔になるのは誰か、だ。お菓子メーカー「大藤」(東京・荒川区)の社長にまんじゅうの構想を聞いた。
日本政治の中枢となる永田町のお土産といえば、まんじゅう。かつて安倍晋三元首相のイラストを使った「晋ちゃんまんじゅう」が話題になったように、歴代の首相や話題の政治家はまんじゅうになってきた。最近なら岸田文雄首相が「キッシー」としてレモン風味のまんじゅうになっている。
「今までにない大人数で情報収集が大変です」と話すのは「大藤」の大久保智文社長だ。大藤は政治家をモチーフにしたまんじゅうを販売することで有名。現在は「総裁選まんじゅう」を限定販売している。
誰が総裁になるかで、次のまんじゅうの中身もパッケージも変わるだけに大藤にとって総裁選の行方は大事。すでに9人の候補者を分析し、構想を練っている。その一端を聞いた。
高市早苗経済安保相は前回2021年にも出馬。それだけに大久保氏は「前回のアイデアを引き継いで、柿をイメージしたおまんじゅうにしようかなと考えています。(選挙区が)奈良だから柿です」。「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」の俳句は有名だ。
“コバホーク”こと小林鷹之前経済安保相はどうか。事前に小林氏に「どんなまんじゅうになりたいか」と直撃すると「地元で似顔絵入りのまんじゅうを作ったことはあるのですが、どうだろう」と困惑するばかりだった。
「選挙区が千葉なので梨を検討しています。(鳩サブレーならぬ)鷹サブレーですか? 第2弾で検討したいですね。パッケージには鷹のイラストを使う構想があります。『コバホークまんじゅう』とかですかね」(大久保氏)
山口県選出の林芳正官房長官なら「山口には『ゆずきち』というカボスに似た柑橘系のものがありまして、それを原料にしようかなと思いますが、まだ定まっていません」(同)。
小泉進次郎元環境相とは縁があるという。「政治家をモチーフにしたまんじゅうの販売は小泉純一郎さんがスタートでした。そのお子さんが総裁選に出るようになるとは当初は想定もしていませんでしたよ。ただ、政界に出られてからは人気がありましたので、いつの日にかというのは感じていました」
“進ちゃんまんじゅう”は小泉氏の地元横須賀の地産食材を使う。「横須賀のミカンはどうかなあと。親子まんじゅうとなると、純ちゃんまんじゅうは黒糖だったので、黒糖とミカンの詰め合わせでしょうかね」
初の女性首相を目指す上川陽子外相は静岡県茶業会議所の会頭だという。「苺、ストロベリーを考えていましたが、それならお茶の方がいいかもしれませんね」
河野太郎デジタル相も高市氏と同じく前回の総裁選時のアイデアがある。それはドリアン風味のまんじゅう。河野氏は日本ドリアン普及協会の名誉会長なのだ。
「それが実際にドリアンを買ってきて会社で食べてみたのですが、好き嫌いが出る果物なんです。だから、おまんじゅうとしては『チーズまんじゅうドリアン風味』にしようかなと。チーズでまろやかにするんです」
地元岡山の期待を背負う加藤勝信元官房長官は名産の桃だ。「ウチのまんじゅうは地場の原料を使うことにしているので岡山の桃になります」
5度目の挑戦になる石破茂元幹事長はすでにお菓子になったことがあるという。「その時は鳥取だけに梨だったのですが、小林氏で使うので、コーヒー風味にします。鳥取はコーヒーの消費量が上位で、石破氏もお好きだと聞いたので」
ラストは茂木敏充幹事長だ。地元栃木には何があるのか。「(栃木で生産量の多い)かんぴょうとニラを使おうかなと」。茂木氏本人は地元で食されるじゃがいも入りの焼きそばが好物だというが…。
総裁のイスを巡るバトルも熱いが、まんじゅう争いも過熱している。












