フィギュアスケート男子で五輪2連覇を果たしたプロスケーター・羽生結弦(29)が、15日に石川県内で開催された「能登半島復興支援チャリティー演技会」に出演した。2011年東日本大震災で被災した過去を持つ羽生は、自らのスケートを通じて復興への思いを体現。14年ソチ五輪にともに出場した共演者の鈴木明子氏(39)が取材に応じ、間近で感じた献身ぶりを明かした。
能登半島地震から約8か月半が経過するも、思うように復興は進んでいない。風化を懸念する声も上がる中で、今回の演技会は大きな意義があったという。
鈴木氏は「時間がたつと被災地に関する報道などが減ってしまうけど、羽生くんが行動に移すことで再び支援の輪が広がるきっかけになる。そこは尊敬するところだし『羽生結弦』だからこそできることをよくわかっていて、いい意味で自分の影響力を生かしている」と強調した。
演技会に出演した羽生、鈴木氏、宮原知子氏、無良崇人氏の4人のスケーターが集まってリハーサルを実施したのは、14日と15日午前中の2度のみ。それでも「短い時間ながらも、一生懸命いいものを届けたいとの思いを、羽生くんの背中から感じた。4人で一生懸命、作品をつくり上げることができた」と語った。
4人のスケーターで滑ったオープニングとフィナーレの振り付けは、鈴木氏が担当。理想の演技を追い求める上で「全体的にすごく羽生くんに助けてもらった」と説明した。
オープニングでは和太鼓チーム「輪島・和太鼓 虎之介」とコラボ。和太鼓独特のリズムに合わせるのは至難の業だが「羽生くんは音を繊細にとらえる力を持っているので、入念にリズムを聞き込んでもらって『ここのタイミングは、この合わせ方だね』みたいな感じでアドバイスをくれた」と感謝した。
フィナーレのMrs.GREEN APPLEの「ケセラセラ」は、羽生がソロパートを自身で制作した。「音を余すことなく、羽生くんの気持ちが存分に詰まったパートとなった」。その他のパートも「曲や歌詞のイメージをどうやって表現するかを羽生くんと話しながら決めていった。私のベースをもとに、アイデアを出し合いながらつくり上げた」と振り返った。
すべては被災者のために――。羽生は「つらい方も今、元気だよという方も、本当にさまざまな立場の方々がいらっしゃると思う。そんな方々の中で少しでも笑顔の輪が広がってくれたら」。これからも特別な思いを込めて氷上に立つ。












