オウム真理教元幹部平田信被告(48)の裁判員裁判の第11回公判が5日、東京地裁で開かれ、元教団幹部で地下鉄サリン事件の実行犯、林(現姓=小池)泰男死刑囚(56)が証人として出廷した。その口から語られたのは、平田被告に対する“濃密すぎる友情”だった。平田被告との親密さは、「2人きりになりたかった」と証言するほど。この証言に傍聴席の“腐女子”からは「2人の関係はヤバイ」と興奮を隠しきれない感想が漏れた。
中川智正(51)、井上嘉浩(44)、これまで出廷した2死刑囚に向ける厳しい目つきと違って、平田被告が旧姓林の小池死刑囚の証言を聞く表情は穏やかなものだった。2人は無二の親友で、当時タブーとされていた、教祖麻原彰晃(松本智津夫死刑囚=58)への不満を語り合うことさえあった。
地下鉄サリン事件の前日、信者らは準備の買い出しに行った。まとめ役の小池死刑囚がペアを作ったが、自分は平田被告ともう1人の信者と組んだ。「私は平田と組みたかった。他(のペア)は適当に決めた」
買い物終了後、小池死刑囚は「平田と2人きりになりたかった」という理由で信者と別行動を開始。「2人で新宿をブラブラした。デパートの地下でジュースとかチーズを買った。本屋に行ってアイスクリームを食べた」
仲が良いとはいえ、まるでデートを楽しむ恋人同士のような関係だ。この様子を聞いて思わず目を輝かせた傍聴人がいた。「これはまさにBL(ボーイズラブ)のネタになる」という腐女子(男性同士の恋愛を好む女性)のAさんだ。
多くの犠牲者を出したオウム事件。その法廷で死刑囚が証言する場面にもかかわらず、全く違うことを連想する傍聴人…。これが時の流れなのかもしれない。
腐女子のそんな“期待”に応えるような熱い告白は続く。平田被告に対しては「優しい人だと思っていた」という。ある会議で麻原が「非合法活動をする方針についていけない者は死ね」という発言を信者の前でしたことがあった。「平田1人が手を挙げて『私はついていけない』と言った」と明かす小池死刑囚は「こんなことを公然と言うのは私たちにとってすごいこと」と振り返る。平田被告への尊敬の念さえ抱いたそうだ。
教団に強制捜査が入った後も結びつきは崩れなかった。「私がかなり精神的に落ち込んでいたので、彼が2~3日付き合ってくれました。あちこちをフラフラして慰め合っていた」
先の腐女子は「年下なのにしっかりしたイケメンに引かれるオジサンの組み合わせはBLの王道」と目を輝かせる。小池死刑囚は宗教学者の元自宅爆破事件について、平田被告が「事前に計画を知らなかった」とする主張に合うような証言をした。「友人だから不利な証言をしたくない気持ちがあるのでは」と弁護人から指摘されると、しっかり証言はすると言いつつ「そういう気持ちが全くないとは言えない」とも。事件から20年たった今でも友情は残っていたのだ。
「私には半裸の2人が手を取り合って、助け合う姿が想像できた。次のコミケでオウム本の同人誌として販売されそうですね」(前同腐女子)
今どきの腐女子たちは凶悪で悲惨なオウム事件を、全く違った角度から見ているようだ。












