神童が〝たった一人の世代闘争〟に挑む。ボクシング7大世界戦を10月13、14日、東京・有明アリーナで開催することが22日、都内で開かれた会見で発表された。1つのイベントで7つの世界戦は国内最多で、14日にはキックボクシングから転向後5戦目となるWBOアジアパシフィック・バンタム級1位・那須川天心(26=帝拳)と同級2位ジェルウィン・アシロ(23=フィリピン)の同王座決定戦も行われる。1998年8月生まれの天心は7大世界戦に出場する95年度生まれの5選手に対抗心を燃やした。
王座を奪取すれば、日本プロボクシング協会が定める世界王座挑戦資格を満たす天心。落とすことのできない一戦に「5戦目でタイトル挑戦できてうれしく思っています。世界を取るために必要なので、集中していつも通りやっていきたい」と平常心を強調した。
闘志は別のところにも向いている。会見ではWBA世界バンタム級王者・井上拓真(大橋)、同級3位・堤聖也(角海老宝石)、WBA世界フライ級王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)、WBO世界スーパーフライ級王者・田中恒成(畑中)の95年生まれと、96年2月生まれの岩田翔吉(帝拳)ら95年度組の口から同学年の試合に注目するとの発言が次々と飛び出した。
天心はこれに触発されたのか、注目する試合に「WBOアジア」と自身の試合を挙げ、「98年組とかすごく楽しみです」と続けると場内は爆笑。95年組はすべて元アマチュアのエリートだが、天心はキックボクシング出身と経歴も全く違っており、会見後には「98年組として戦っていきたい。僕はアマチュアとかやってこなかったんでずっと1人。1人の方がいいこともある。お客さんと一緒に盛り上げたい」と力説した。会見には天心と同じ26歳のWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)もいたが、98年1月生まれで学年は1つ上だ。
また、興行のポスターもこれまでは主役級の扱いだったが、今回は世界戦の出場者が並ぶ中で端に追いやられた形。「ケンカ売ってんのかな」とジョークを飛ばしながらも、「僕だけ(世界戦とは)違うじゃないですか。だからこそいろんな目で見られるというか、だからこそ自分を発揮しやすい」とプラスに受け止めた。
さらに、「世界戦を並べて、お客さんがどう反応してくれるかじゃないですか。そこと合ってないとショーになっちゃうので。祭りにしないと。みんなで盛り上がれるというか、選手一人ひとりしっかり盛り上げる自負を持ってほしい。自分が一番それを持ってますけど」との自覚も強調した。
7月の前戦で初めて相手を倒し切ってKO勝ちしたことが自信になっているが、「みんなが天心って強いよね、倒せるよね、ベースで見てるから、逆に気を引き締めないと。まぐれと思われるのは嫌なので、流れの中で戦うのはもちろん、チャンスがあれば仕留めようとは思っています」と気持ちを引き締める。多くのスターが集う大舞台で中で一番の輝きを放つことができるか。












