【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#581】世界的なネームバリューを持つUMAがいると、他の地域や国で似たような存在が目撃報告された際に「〇〇の」や「〇〇版」などといった表記が付けられて呼ばれる例がよくある。米国の代表的なビッグフットについても、英国で目撃されたという「UKビッグフット」が知られている。
水生UMAの場合、具体的な呼び名を持たずに「~~湖の怪物」と呼ばれるようなケースは多々見られるが、ビッグフットと同様に認知度の高いネッシーがいることから、「ノースカロライナ州のネッシー」「ノルマンディー・ネッシー」「オーストラリアのネッシー」など、過去に東スポUMA図鑑で取り上げたものだけでもその名を冠した例がいくつも存在する。
セルビア共和国のボル湖は、1959年にダム建設によって作られた人工湖である。冬季は湖そのものが氷で覆われてしまうが、景観の良さもあって、湖周辺に複合施設がいくつも建てられており、夏はボートなどに乗って釣りを楽しむ人も多く、観光地として発展している湖だ。
このボル湖に、正体不明の巨大水生生物が潜んでいるという話は、ここ数十年でささやかれ始めたようである。その未確認生物は「セルビアレイクモンスター」「ボル湖の怪物」そして「セルビアのネッシー」などの名で呼ばれ、当地で知られているという。
大きさなどの具体的な情報はよく分かっていないが、初めての目撃例は1980年代後半、ボル湖で、とある2人の若者が遊泳中に怪物と遭遇したという情報であるとされる。以来、この謎の怪物がボル湖に潜んでいるという都市伝説は広まっていったのだという。
目撃情報は非常に少ないものの、地元のある住民が湖の水を飲ませるために連れて来た牛が、いつのまにか姿を消してしまったという話もある。こうしたウワサの影響もあってか、怪物を一目見ようと試み、夜間に一人で湖に足を運ぶ人たちも続出したそうだ。
近年の例では、2021年4月のある夜のこと。男性がボートに乗ってボル湖でナマズ釣りをしていると、突然ボートが揺れだした。ボートに倒れ込んだ男性が、月明かりに照らされた湖面を見ると、二隻の船のような影を発見した。よく見ると、それは巨大な魚のようにも見える生物であり、水しぶきをあげて水に潜っていったという。ボートはおよそ1分間も揺れ続け、揺れが収まってからも男性は恐怖で釣りを再開することができず、朝日が昇るまでボートの上で待機したのだという。
また、これも2021年ごろと言われているが、激しい水しぶきをあげて湖を泳ぐ極めて巨大な生物を捉えたという映像もSNS上にアップされている。その生物は一度潜水して姿を消した後、今度は黒い顔のようなものを湖面へ突き出したように見える様子が映し出されている。
セルビアレイクモンスターについては、目撃報告を含め、極めて情報が少ない。この人工湖に潜んでいる巨大生物とは一体何者なのだろうか。引き続き、続報を待ちたい。













