【イケメンドクター・吉田眞の医学情報のウソ!ホント?】
がんはどれも危険な病気ですが、食道がんはさらに2つの危険要素があります。
まず1つは“進行の速さ”。食道がんが食道粘膜内にとどまっている時点での「治療後5年生存率」は80%と高めです。ところが、食道の粘膜より奥の層に進行すると、5年生存率は50%程度と一気に下がります。
“粘膜内にとどまるか、粘膜下に進行するか”の差は2~3ミリほどの厚さの違いしかありません。食道は大小さまざまな食べ物を胃に通すため、その組織は柔軟で緩い構造でできていますから、がんも浸潤しやすくなっているのです。
2つめは、手術が大掛かりになること。メスが食道に到達するためには胸を大きく開く必要があります。さらに、上腹部と頚部を切開し、切除した食道の代わりに胃と咽頭をつなげなければなりません。このため、高齢者や持病のある患者では手術のリスクが極めて高く、手術適応から除外されることもあるほどです。おそらく、高齢の淡路恵子さんは前者のリスクが、やしきたかじんさんは後者のリスクがあったと考えられます。
☆よしだ・しん=総合診療科医を経て、現在は精神科医。非常勤医師として、刑務所、少年院、ホームレス支援施設、高齢者の在宅診察などに従事し、精神医療のディープな部分につかる。2009年にはラジオパーソナリティーを務めた。
やしきたかじんさんの命を奪った食道がんは致命的?
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