名実ともに偉大な兄に追いつく! ボクシングのWBA世界バンタム級王者・井上拓真(28=大橋)が、25日に横浜市内の所属ジムで初防衛からの一夜明け会見を開き、兄でスーパーバンタム級4団体統一王者・尚弥(30=大橋)が6年連続で受賞中の最優秀選手賞(MVP)取りに意欲を示した。

 前夜はIBFスーパーフライ級王座を9度防衛した強敵ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)に9回KO勝ち。決定力を欠いてKO率が低かった今までとは一変する戦いぶりを見せ、「ボクシング人生の中で一番いい内容だったので、睡眠が取れず、ずっと興奮した状態でした」と満足げに話した。

 毎試合のように圧勝する兄と厳しい目で比較されてきたが、所属ジムの大橋秀行会長は「これをきっかけに殻を破ってくれると思う」と評価。父の真吾トレーナーも「きつかったと思う。尚弥と比較されることを話すわけではないですが、分かるわけですよ、親としては。そこを打ち破ってくれた」と喜んだ。

 内容だけでなく、兄が6年連続で受賞しているMVPにも「現役中に、いつか自分がナオ(尚弥)を抑えて取れたら最高ですね」と色気を見せる。バンタム級には、WBC同級王者の中谷潤人(M・T)、〝神童〟那須川天心(帝拳)、同門の武居由樹ら国内に強豪がひしめくが、兄に続く4団体統一達成なら不可能ではないだろう。〝モンスター弟〟の戦いからも目が離せない。