国政選挙がなかったにもかかわらず2023年も永田町は大揺れだった。本紙取材班が1年を振り返り、永田町や世間を騒がせたMVPのほか各賞を選出する毎年恒例の「政界裏アワード」。まったくめでたくない各賞に選ばれたのは――。

 デスク 岸田文雄首相には振り回された。解散風を吹かせつつも問題や辞任ドミノが起きて、支持率はどんどん低下。9月の内閣改造後は政務三役3人がいなくなり、12月には裏金問題で安倍派の閣僚や政務三役ら計10人が辞任して、普通なら総辞職してもおかしくない。

 与党担当(以下与党)5月にウクライナのゼレンスキー大統領を地元開催の広島サミットにサプライズで招いて解散機運は上がったのに、息子で首相秘書官の翔太郎氏の公私混同問題でおじゃん。退職金や通勤手当に課税しようとしたことで“増税メガネ”とまで言われた。

 遊軍「検討だけで、なにもしない」ことを揶揄した“検討使”のあだ名も吹き飛ぶほど増税メガネは盛り上がったが、流行語大賞では選考委員のやくみつる氏が「弱視でメガネを着用せざるを得ない人へ配慮すべき」と外れた。たしかに今後、首相がハゲてたら“増税ハゲ”と言われる前例をつくりかねない。裏金問題では踏みとどまったが、来年は大荒れです。

 野党担当(以下野党)4月の神奈川県知事選中に元フジテレビキャスターの黒岩祐治氏は文春砲で過去の不倫を暴かれた。「アワビにバナナ」「ニュルニュル~」などの下ネタメールで笑い者になったが、知事選はほかに共産党推薦候補と政治家女子48党(現みんなでつくる党)の大津綾香氏、小池百合子都知事に求婚した医師の加藤健一郎氏しかいなかったので、4選を果たした。それでもバンザイはなしでした。

 デスク 最年少で国政政党の党首になった大津氏はシンデレラガールといわれたが、あの立花孝志氏に反旗を翻し、NHKじゃなくて、NHK党をぶっ壊そうとしているんでしょ。政治の世界の恐ろしさを知らないから無鉄砲なんだろうけど、最後は借金だけ背負って、人生を棒に振らなければいいけどな。

 与党 炎上騒動も多い1年だった。自民党の松川るい参院議員は視察先のフランスで、エッフェル塔の前で記念ポーズした写真をSNSに投稿し、大炎上した。“エッフェル姉さん”と呼ばれ、女性局長を更迭され、有力視されていた大臣ポストもフイにした。

 遊軍“ドリル優子”も復活しましたね。小渕優子元経産相が党4役の選対委員長に起用され、久々に表舞台に出た。9年前のあだ名なのに忘れられないパワーワードで、エッフェル姉さんも政界から唯一流行語大賞にノミネート入りしただけに定着しそうです。

 野党 日本維新の会の音喜多駿政調会長もやらかした。サウナ訪問時に体重計の写真を投稿したが、下半身が反射していて、イチモツが間接的にポロリ。ブログで「文字通りすべては身から出たアレ」と釈明と謝罪が早かっただけにクビは飛ばずに済んだ。永田町一のSNS使い手でこれだから、この種の自爆投稿は増えそうで怖い。

 デスク 維新はUFO関連の質問を連発していた議員もいたよな。

 UMA担当 浅川義治衆院議員が委員会でたびたびUFO問題を取り上げた。日本では眉唾ものとされているが、アメリカや世界各国はUAP=未確認異常現象として、研究が進んでいる。UAP対策は喫緊の課題で、浅川氏は自費でメキシコの公聴会まで出席したほどで、UFO議論を盛り上げてもらいたい。

 遊軍 忘れていけないのは昨年の当欄でMVPと新人賞の2冠に輝いたガーシーです。国会欠席が続き、74年ぶりに参院議長から「国会に来なさい」と招状が発出され、「オレはハレー彗星か!」と笑い飛ばしていたけど、除名になった翌日に逮捕状が出て、お縄になった。すぐに帰国していれば、不逮捕特権で逮捕されることもなかったのに。

 デスク 甲乙つけがたいが、MVPは響きの良さからエッフェル姉さんだな。ニュルニュルの黒岩氏は男優賞、ある意味、オヤジの解散総選挙を阻止した岸田翔太郎氏は殊勲賞をあげよう。新人賞は大津氏で、迷言大賞は音喜多氏の「文字通りすべては身から出たアレ」にするかな。こうやってみると、やはり今年も永田町はろくでもない1年だったな。