ボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(30=大橋)との4団体統一戦(12月26日、東京・有明アリーナ)に臨むWBA&IBF同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)が、地元メディアに〝本音〟をのぞかせた。

 フィリピン紙「デーリー・トリビューン」は「恐怖に打ち勝つ――タパレスがタイソン流の戦略を取り入れる」と題する記事を掲載。「マニラを拠点にする少数の記者が月曜日に高地トレーニングのキャンプを訪れた際、タパレスの口調はまるでマイク・タイソンのようだった」とした上で、タパレスのコメントを次のように伝えた。

「緊張するのは人間にとって自然なことだが、それに対処する方法を学ばなければならない…恐怖を自分に有利に利用する方法を学ばなければならない。それはトレーニングで自分をさらに追い込むためだ」

 同記事は続けて「タイソンはかつてこう言った。『恐怖は親友でもあり、最大の敵でもある。それは火のようなものだ。コントロールできれば、料理も家を暖めることもできる。制御できなければ、あなたの周りの全てを焼き尽くし、あなたを破滅させるだろう』」と元世界ヘビー級3団体統一王者の言葉を紹介した。

 その上で同記事は「井上への恐怖は理解できる。25勝0敗、22KOの戦績を誇る井上は驚異的なスピードとしびれるようなパワーを誇る完璧な選手だ。しかし、タパレスは井上の圧倒的に有利な状況にも動じず、大番狂わせのパンチを決めるチャンスは十二分にあると信じている。その言葉通り、タパレスはフィットネス・コーチのクインシー・ハッチャーに言われたことは全て実行し、筋力とコンディショニングを強化した」と記している。

 タパレス本人がタイソンを意識しているかどうかは不明だが、強気発言が目立っていた対抗王者がモンスターへの恐怖心を口にした格好。地元メディアの前で、思わず本音を漏らしたということか。