写真の場面であなたならどうする? 何を切る? 下にある【答え】を読む前にまずは考えてみよう。

 親番でダブ東を鳴いているテンパイ。14巡目に持ってきたのは2筒――。

【答え=4筒】点を取り合う麻雀という競技において、自分が得点するよりも、相手の得点機会を減らして優位を保つという考え方がある。「局消化」だ。時にトップ目はさらなる加点を狙うよりも、どんどんと局を進めて試合を早く終わらせてしまった方が、逃げ切りトップに近づける。「戦闘民族」の異名を持つ鈴木優(P)も、今回の状況では親番であるにもかかわらず、親番続行ではなく自身の安全と局消化を優先した。

 5万点超の点棒を持ち、トップ目で東場の親番。序盤でダブ東も鳴けただけに鈴木優もさらに点数を伸ばす気満々だったろう。3・6索待ちのテンパイを入れ、あとはツモるだけだったが終盤14巡目にピタリと手が止まった。持ってきた2筒がノーチャンスとはいえ、茅森早香(フ)に切りづらい。「茅森選手が序盤から変則的な捨て牌でポン出しが4筒。自分から4筒が4枚見えていて、筒子の中ごろもあまり雀頭候補ではない。2筒が縦に入っている可能性があり、なおかつ萬子の一色手でもない上、二階堂亜樹選手のリーチにも結構向かっていったので、ドラは入っていそうだし、2筒は危険」だと考えた。

そのときの茅森早香の手牌。見事な放銃回避だ
そのときの茅森早香の手牌。見事な放銃回避だ

 最終手番では茅森から出た3索をチーすればテンパイ、親番を続行できたが、ここで別の思考も働いた。

「亜樹選手にハイテイが回ってしまうのと、次が供託2000点の5本場になる。自分以外の3人が競っていたので、ノーテンにして親番を(亜樹に)移して、次局にみなさんが供託を取りに来れば亜樹選手の親番が早く落ちやすい」と、先々の展開もイメージした。

上家から3索が出たが…
上家から3索が出たが…
鳴かずにハイテイに手を伸ばした
鳴かずにハイテイに手を伸ばした

 そのままノーテン罰符を払って試合を進めた鈴木優。最終的には猛追してきた本田朋広(雷)に逆転され2着に甘んじたが、冷静に攻守を見極める戦いを続けていけば、自然と勝利数も増えていくことだろう。