巨人は26日のDeNA戦(横浜)に0―1で2戦連続の零封負け。すでに3年連続でリーグ優勝を逃し、27日にも4位が確定する。球団史上初の屈辱となる同一監督で2年連続のBクラスの崖っぷちに立たされているのが原辰徳監督(65)だ。低迷の要因はさまざま挙げられるが、かつてヘッドコーチとして指揮官を支えた本紙専属評論家の伊原春樹氏が指摘した〝敗因〟は――。
逆転CSをかけた戦いはあっけなく2時間31分で幕を閉じた。この日も本塁が遠く、CS出場は絶望的。3位・DeNAと4ゲーム差に広がり、巨人は残り4試合に全勝し、DeNAの全敗を待つしかなくなった。試合後の原監督も「点取りゲームだからね。何かが足りないんでしょうね。このチームには」と口数も少なかった。
「必達目標」と厳命されたV奪回を果たせなかった要因は投打の課題もあるが、かつての参謀役の伊原氏は「原監督は動き過ぎた」と切り込んだ。
開幕当初から指揮官は「若いチーム」と勝負となる夏場以降をにらみ、若手からベテランまで故障者を除くほとんどの選手を起用した。ただ、日替わりオーダーはシーズン終盤となっても変わることはなかった。それでも、転機となりかけたのが今月7日の坂本勇人内野手(34)の三塁コンバートだった。
かねて遊撃手からの転向を提唱してきた伊原氏は「勇人は年齢的なこともあるし、近年故障も増えてきた。そこへ新人の門脇が守備に加えて打撃にもしつこさが出てきた。原監督としても門脇をレギュラーで使えるメドが立ったからこその決断だろう。勇人の守備での負担は相当減る。1500安打を打った時から『3000安打を目指せ』と言ってきたが、いい方向へ向かうだろう」と話す。
坂本を〝生かす〟コンバートで三塁を追われ、主に一塁に回ったのが主砲・岡本和真内野手(27)だった。
伊原氏は「昔から言われるように、三塁はホットコーナー。これまで岡本和は無難にこなしていたと思うが、どこか躍動感に物足りなさを感じていた。彼(の適性)は一塁ですよ」と断言し「一塁は送球する機会が少ないので三塁ほど神経を使わない。打球の処理もひとまず(自分の体の)前に落とせばアウトにできる。打撃にもいい影響が出るのでは」と一塁での固定起用を推す。
ところが、岡本和の強みの一つである「ユーティリティーぶり」もあって、一塁に固定されることなく左翼も守る。首脳陣としては起用の幅が広がるありがたい存在だが、伊原氏はこう主張した。
「巨人の4番バッターをよくコロコロと変えるなと思っていた。三塁のレギュラーでバリバリの4番を張っている選手が〝きょうはこっち〟〝あしたはあっち〟と言われたらどう思うか。腹の中では『冗談じゃないよ!』と思っていたはずですよ」
岡本和が先発出場したのは三塁で82試合、一塁で48試合、左翼も6試合で1試合の中でポジションが3度変わったこともあった。阪神では大山が一塁、DeNAでも牧が二塁で固定され、不動の4番が複数ポジションを守るケースはそう多くはない。
「あれだけの守備力がある吉川も立派な二塁のレギュラーですよ。投手にしても私と一緒にやった時はこんなにコロコロと変えなかった。どうしてしまったのか」
もちろん、現場には現場にしか分からない内情もある。ただ、日替わりオーダーや岡本和の〝たらい回し〟など終始落ち着かない印象を与えたのは確かのようだ。












