〝番付崩壊〟の危機を救えるか。大相撲秋場所13日目(22日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(27=常盤山)が幕内熱海富士(21=伊勢ヶ浜)を寄り切って10勝目(3敗)。単独首位の相手を引きずり降ろし、優勝争いのトップに並んだ。取組後は「どんな相手でも一生懸命やっていくだけ。また集中してやる」と残り2日間へ気持ちを引き締めた。
今場所は横綱照ノ富士(伊勢ヶ浜)が休場し、大関霧島(陸奥)と新大関の豊昇龍(立浪)も優勝争いから脱落。平幕力士に賜杯を明け渡せば、看板力士の権威は大きく揺らぐ。この状況に危機感を募らせているのが、西岩親方(元関脇若の里)だ。「熱海富士の活躍は素晴らしい。もちろん、応援していないわけではないんですけど…」と前置きした上で、次のように力説する。
「昨年から平幕優勝がどんどん出て、今は戦国時代。新しい力が出てきて平幕優勝も盛り上がるんですけど、本来の大相撲の姿ではないと少しがっかりする面もある。いくら場所が荒れても、やはり最後は番付上位の横綱大関が締めてこそ大相撲だと私は思う。横綱大関が優勝する、若手を退けて壁になる。番付の価値をもう一度取り戻してほしい」
昨年後半は3場所連続で平幕力士が優勝し、史上初の異常事態となった。今年は霧島と豊昇龍が相次いで大関に昇進し、看板力士が増員。番付に対する信頼を回復するためには、昨年の失態を繰り返すことは許されない。貴景勝は〝最後のとりで〟となって賜杯を死守することができるのか。大関の真価が問われることになりそうだ。












