男子フリースタイル57キロ級で2016年リオデジャネイロ五輪銀メダルの樋口黎(27=ミキハウス)が、世界一をかけて〝知能派ファイター〟と激突する。

 世界選手権(セルビア・ベオグラード)に出場している樋口は、決勝進出を決めて3位以内が確定。規定により日本レスリング界でパリ五輪代表内定の第1号となった。

 樋口は初戦となった2回戦からブルガリア、中国の選手を連破。準々決勝では級欧州王者のアルセン・ハルチュニャン(アルメニア)、準決勝でメイランベク・カルトベイ(カザフスタン)にテクニカルフォール)勝ちして決勝進出を決めた。

 そして頂点をかけて戦う相手は、昨年の銅メダリストで米ミシガン大卒ながら父の国籍を選択した地元のステバン・ミチッチ(セルビア)に決まった。

 ミチッチは学業でも並外れた才能を発揮しており、ラッカム大学院に入学した後にスポーツマネジメントの修士号を取得。学業功労賞も受賞している。

 地元の大声援を受けるミチッチに樋口はどう立ち向かうのか注目だ。