今年は大混乱必至のお盆休みとなりそうだ。新型コロナウイルス感染症の5類移行後初めてのお盆を古里で過ごす人らの帰省ラッシュが11日、本格化した。鉄道や航空各社の予約状況はコロナ禍前の水準に迫る勢い。行楽地に向かう人も多く、駅や空港は混雑した。台風が上陸する見込みで不安がる声も聞かれた。マイカー帰省者は渋滞が苦痛で、公共交通機関利用者はUターン時の台風の影響が心配される。
 
 JR旅客6社によると、お盆期間(10~17日)の新幹線、在来線の指定席予約数は7月26日時点で2022年比1・5倍の270万席。コロナ禍前の18年比では92%となった。航空各社は8月3日にお盆期間(10~20日)の予約数を発表。国内線は22年比1・2倍の368万人で、国際線は2倍の55万6000人だった。高速道路各社は9~16日に10キロ以上の渋滞が22年比2倍超の計438回発生すると予測した。

 帰省ラッシュによる渋滞で車中に缶詰めになる人々も多く出ている。特に高速道路は太陽を遮る物がなく、直射日光にさらされる。周囲の車も熱々になる。心配されるのが熱中症だ。

 交通事情通は「車内はエアコンをつけていても、暑ければ熱中症になりえます。冷風が届きにくい後部座席には注意です。また、渋滞ではトイレに行く回数を減らすために水分補給しない人が多いです。熱中症対策には、こまめに水分を取らないといけないわけですが、尿を我慢するのは体によくありません。気まずいでしょうが、簡易トイレ、おむつ、ペットボトルで車内排尿対策をする必要があります」と指摘する。

 公共交通機関利用者はUターンが心配だ。台風7号が14日に日本列島に近づき、15日には東海~近畿地方に上陸する見込み。その後、日本海に抜けるか本州を縦断する可能性が高くなってきた。高速道路の通行止め、飛行機は欠航に踏み切る可能性が高い。

 かつてUターン便が欠航となった男性は「便が少ない空港発の便が欠航となり、1週間先の便まで取れそうにありませんでした。便が多い遠方の空港に行き、当日キャンセル待ちをしましたが、便が取れたのは4日先でした。会社も事情をくんでくれましたが、“運のない男”という評価が定着しました。今回は台風が来ることが分かりきっているので『台風で帰れなくて出社できません』は通じないでしょうね」と語る。

 空路がダメなら陸路。しかし、新幹線も不透明だ。東海道新幹線は10日、13~16日にかけて計画運休の可能性があると発表した。帰郷とUターンの予定が狂いまくる恐れがある。