格闘技イベント「超(スーパー)RIZIN.2」(30日、さいたまスーパーアリーナ)は、メインのRIZINフェザー級王座決定戦で朝倉未来(31)がヴガール・ケラモフ(31=アゼルバイジャン)のリアネイキッドチョークで一本負けし幕を閉じた。この衝撃の結末は、なぜもたらされたのか。〝バカサバイバー〟こと青木真也(40)が徹底分析だ。

 試合は一方的といえる展開だった。ゴングとともに距離をジリジリ詰められた未来は、ケラモフの片足タックルでテークダウンを許す。そこからマウントポジションを奪われると、ヒジを落としながら背後に回られ、リアネイキッドチョークで絞められた。

 ケラモフの右脚は未来の右腰から鼠径部にかかっていたものの、左脚は未来に絡んでいない〝シングルバック〟の形だったが、RIZINマットで初めてのタップを許し1ラウンド2分41秒で敗れた。

 試合後、青木は開口一番「負けるのはしょうがない。だけど、タップはダメだろ。あれじゃあ『俺はギブアップしてない』って言えないじゃん。落ちるかレフェリーに止めさせないと!」と声をしゃがれさせながら憤慨だ。

 さらに未来が「タップしないのは良くないことだという世の中の風潮もあって、格闘技界的にも良くないということなのでタップしました」と話したことに、青木は「何言ってるんだ? 何を世間の風潮なんかに流されているんだ。お前は世間を動かす側の人間だったはずだ。再生数なんかに取りつかれてるからそうなるんだ!」と老害ぶりを全開にした。

 ひとしきり大声を出して落ち着いたのか、青木は「それはそれとして試合を振り返るか」とつぶやき、スポーツドリンクを飲み干す。そして「ケラモフがうまかったよ。圧力が思った以上に強かった。向き合った状態で未来の右脚の外側に立っていたんだ」とメガネを光らせた。

 スタンドの攻防では、構えがオーソドックスのケラモフは左脚を、サウスポーの未来は右脚を前に構える。今回は、未来から見て右前方にケラモフが立っていたというのだ。この位置関係を取ることにより「ケラモフは未来の右脚が近いからタックルが近い。一方で未来は左の蹴りを入れてからパンチを打つ選手だから打撃を出せなくなった。蹴りが届かない位置にケラモフがいたからね」と説明する。

 この状況でケラモフはまんまと片足タックルを決める。だが、そこからも計算し尽くしていたという。「そこですぐ倒しにいかなかったんだ。未来がテークダウンディフェンスが強いのを知っているから(より倒しやすい)四つに組み直しただろ。そこがうまいところだ」とケラモフを絶賛。

 一方で未来の対応については「テークダウンから一気にマウントにいかれたのは、純粋にそれだけグラウンドの技術に差があるから。実際『片脚がかかってないから大丈夫だと思った』とか言ってたけど、シングルバックでチョークは決まるし。つまり、その程度のレベルってことだ」と斬り捨てた。

 これだけ話してまだ物足りないのか、未来の今後については「試合後は『引退する』って言わなかっただろ。それもダメだ。こういう時はRENAを見習って引退をほのめかすべき。それかノーコメントだろ」と余計な助言を送る。

 そんな青木は最後に「俺は今日、岐阜でコンボイ西尾と戦って疲れてるんだよ。ピットブル兄弟ともめたクレベル・コイケにあやかって、浜松に移動したいしさ」と聞かれてもいないのに自らの状況を説明。「そういうわけで、もう切るぞ。ほかの試合についてはまた後日…」と嫌な言葉を残し、発車ベルと同時に通話を終了した。