スーパークレイジー君の教訓は生かされないのか――。統一地方選が終わり、恒例となった“当選者狩り”が始まっている。

 渦中の人となったのは、9日投開票の青森県議選で当選した参政党のフリーアナウンサー後藤清安(ごとう・せいあん)氏(本名・後藤美穂子=52)だ。

 後藤氏は1995年に青森放送にアナウンサーとして入社。2003年にフリーに転向し、得度したことも話題になった。

 ところが当選後に居住実態がなかったとして、26日までにそれぞれ別の市民から計3件の当選無効を求める異議申し立てがあった。公職選挙法では、地方自治体の議会選に出馬するにあたって、選挙前に3か月以上の居住期間が必要だ。

 後藤氏は昨年12月に県内に住所を移し、生活実態はあったと説明。参政党の神谷宗幣副代表は26日、各候補者には公認する際、住居要件で疑念を持たれないように厳しく指導していたといい、「(後藤氏の)住居は知人のところを借りて、住んでいた。きちっと実態を証明できるような書面を党で弁護士をつけてやるように指示した。もちろん年内に引っ越しして、実態はある」とぬれぎぬだと主張。県選挙管理委員会は30日以内に居住要件を満たしていたかの判断を行う。

 居住要件を巡っては、19年にNHKから国民を守る党で東京・新宿区議に当選した松田美樹氏や、先日の宮崎市議選で当選したスーパークレイジー君が21年に埼玉・戸田市議選で初当選した際に当選無効となって、話題となった。

「住所を移しただけでは当然ダメで、水道や電気の使用量、周辺住民の聞き取りなど事細かく生活実態が調べられることになり、証明するのは大変。落選した候補者が繰り上がるチャンスを狙って申し立てるケースがほとんどで、選管に受理され調査が始まれば、当選無効と判断される可能性が高い」(永田町関係者)

 ほかの当選者に対しても当選無効の申し立てがこれから全国各地で出てきそうだ。