【カップめん評論家 taka :a 激推し!トレンド最前線】はじめまして、カップ麺の新商品をレビューするブログ「本日の一杯 -Cupmen review blog--」を運営している taka :a (たか)こと大石敬之(おおいし・たかゆき)です。今月から連載をさせていただくことになりました!

 手軽に食べられるカップ麺は身近な存在で、各社から毎週のように新作がリリースされているのですが、その販売期間は儚いほどに短く、想像以上にシビアな世界。初めて目にした商品だと特に「どれを食べたらいいのか分からない」「どうせ食べるなら失敗したくない…」と、迷うこともあるかと思います。この連載では、カップめんマニアの私が実際に食べた新商品の中からオススメしたいフレーバーを厳選し、いま食べるべき旬の一杯を紹介いたしますので、よりよいカップめんライフのお手伝いになれば幸いです。

 日清食品「カップヌードル シンガポール風ラクサ」(214円+税

 ココナッツミルクの甘さにスパイスとレモングラスのアクセントがハンパねぇ‼ エスニック系カップヌードルの名作「シンガポール風ラクサ」が帰ってきた‼ 2015年9月28日の初登場から着々と熱狂的なファンを増産しつつ、20年に忽然と姿を消し、23年4月に満を持しての復活を遂げたシンガポール風ラクサ。その魅力はココナッツミルクの圧倒的なコクに始まり、10種のスパイスとハーブのアクセント、さらにレモングラスの清涼感とパクチーの香りがあいまって、めっちゃ手軽に feel like Singapore‼

 え、具材に油揚げも入ってんの? そうです実際のラクサ(※)にも入ってます! 油揚げを噛んだ途端にジュワッと滲み出る、その魅力に気が付いたとき、この子なしでは生きていけなくなるかもしれません。まだまだアツいゼ、シンガポール。※=ラクサとは、シンガポールやマレーシアなど、東南アジア諸国において日常的に食されている麺料理の総称で、ココナッツミルクの甘さと香辛料の対比がたまらない、中毒性必至の食べ物です。

 東洋水産「でかまる もやし中華そば コショー多め」(245円+税)

 え、ヤバくない? 町中華の定番を再現した「でかまる」が侮れないほど本格的‼ 町中華とは、本場のディープ中華とは異なるベクトルを歩んでいる、日本の大衆的な中華料理店の総称で、古き良きロマンの塊。即席カップめん業界でも数年前から注目されているのですが、なかでも東洋水産(マルちゃん)の「でかまる もやし中華そば」は秀逸で、その2代目となる〝コショー多め〟は必食の一杯。

 食べ応えのある大盛り麺もさることながら、お店品質のノスタルジックなスープ、さらにバチボコリアルな〝バリシャキもやし〟で一切の隙を見せない本格派。昭和生まれには懐かしく、Z世代にはエモい、町中華の魅力が手軽に楽しめる逸品です。あまりに真っ直ぐな商品なので、小粋な冗談の一つも思い浮かびませんでした。なんか悔しい。

 日清食品「完全メシ 日清焼そばU.F.O.濃い濃い汁なし担々麺」(398円+税)

 これ1食で33種類の栄養素⁉「完全メシ」の〝ノンフライめんUFO〟が冗談抜きでウマい‼

 いつの時代もカップめんには不健康なイメージが付きまとい、それを払拭しようと奮闘を続ける各社。そして、減塩・低糖質・低カロリーと引き換えに、犠牲となるのは〝おいしさ〟の盛り上がりです。しかし、不安要素を削ぎ落とすのではなく〝様々な栄養素を配合することで健康面に配慮した〟のが「完全メシ」で、なかでもこの新作は素晴らしいの一言。

 ヤンチャな要素は控えめながら、同社の「ラ王」を超える「まるで、生めん。」なノンフライ麺に、練り胡麻をガツンと効かせた濃厚だれ、さらにジャンクな肉そぼろでカップ麺らしい背徳感を演出。しかも33種類の栄養素とおいしさの完全なバランスを実現と夢のようなストーリーですが、期待を裏切らないハッピーエンドが待っています。ちょっと高いけど(小声)。

 ファミリーマート「ねぎどっさり 豚骨ラーメン」(184円+税)

 まだ食べてないの⁉ ファミマルの新作カップめんが高コスパ‼

 カップ麺に求めるのは安さ? それとも本格さ? え、どっちも? そんな都合のいい商品が…あるんです、ファミリーマートに。23年4月現在、大盛りサイズの縦型ビッグ製品をコンビニで購入すると、税込価格は264円が相場。しかし、こちらは大盛りサイズでも税込み198円で、湯戻し1分のバリカタ麺が最大の見どころ。

 コンビニPBの中では最高峰に位置する仕上がりから、博多とんこつラーメンさながらの臨場感が楽しめます。新開発ではないけれど、この価格帯にも使えるとは、正直いってたまったもんじゃありません。麺にウェイトを置いているのであれば、確実に押さえておきたい一杯です。

 各商品の詳しいレビューはブログ「本日の一杯 -Cupmen review blog--」参照。

 ※表示価格は発売時のメーカー希望小売価格です。スーパーなどでの販売価格は希望小売価格よりも安くなるケースが一般的ですが、コンビニでの販売価格はメーカー希望小売価格+8%を目安にしてください。