小池VS世界のサカモトだけじゃなかった!? 東京・明治神宮外苑の再開発問題に注目が集まっている。多くの樹木が伐採されるということで、先月に死去した音楽家の坂本龍一さんが反対の手紙を小池百合子都知事らに送っていたことは大きな話題になった。小池氏には批判が殺到しているが、関係者は「小池さんはスケープゴートにされています」と指摘している。
「伐採反対!」。9日の日曜日午後、東京都庁前の広場に緑色の服などを身に着けた人たちが100人以上集まった。神宮外苑再開発による樹木伐採に反対する集会で、「緑は万人に恩恵を与える」などメッセージの書かれたプラカードや「ヘルプ」と訴える地球のイラストなどが掲げられた。中でも目立ったのがタヌキが木を切るイラストだ。小池氏をタヌキに見立てた風刺画となっていた。
3月に死去した坂本さんが最後まで気にかけていたのが神宮外苑の樹木だった。「人が100年をかけて守り育ててきた貴重な神宮の樹々を犠牲にすべきではありません」との手紙を小池氏らに送付。反対運動が注目されるきっかけにもなった。
事業を認可した東京都も無視できないと思ったのか、神宮外苑の土地の持ち主である明治神宮など再開発の事業者に、都民の疑念を払拭する対応策を示すよう求める要請を6日に出している。しかし、SNSでは「ほとぼりが冷めるのを待っているのでしょう」「中止するしかない」などと都の対応に批判の声が出ている。
都政関係者は「明治神宮の土地なので都は手出しできないが、そのなかでも植樹や献木で緑を増やすようにということは再三、事業者に対して言ってきた。一方で反対する人たちはそもそも伐採するなと言っている。どこまで行っても平行線です」と指摘した。
その上でこう話すのだ。「結局、小池さんはスケープゴートになっているのです。再開発について調べると森喜朗元首相の名前が出てくるのですが、この問題に取り組む国会議員の人たちも森氏には何も言わない。批判しやすい小池さんに矛先を向けているだけです」(同)
森氏については共産党都議団による情報公開請求で関わりを示す資料が明らかになっている。資料によると、2012年5月に当時の都副知事らが永田町の議員会館まで森氏を訪ね、外苑再整備について説明していたという。森氏が「すばらしい案じゃないか。長生きしないと」と話したやりとりまで公開されている。
神宮外苑は国立競技場や神宮球場、秩父宮ラグビー場があるスポーツの聖地。文教族である森氏は特にラグビーに熱心だ。再開発では球場とラグビー場が建て替えられ、高層ビルが建つことになっている。
都庁関係者は「小池さんが矢面に立って批判を浴びている間に再開発は進んでいくのでしょう」と指摘。小池氏が、再開発の当事者である事業者や以前から関わっていた森氏を守る盾になっているわけだ。
反対派も再開発を中止せよと言っているのではなく、樹木を伐採しないなど計画の見直しを求めている。落としどころを探すことはまだできるかもしれない。












