本命に死角なしだ。大相撲春場所2日目(13日、大阪府立体育会館)、十両朝乃山(29=高砂)が十両千代の国(32=九重)を押し出して連勝発進を決めた。今場所の十両は朝乃山を含めて元大関が2人、幕内優勝経験者が4人。「令和の怪物」こと新十両の落合(19=宮城野)も名を連ねて〝激戦区〟の様相を呈している。それでも、元大関琴奨菊の秀ノ山親方(39=本紙評論家)は「朝乃山の実力が抜けている」と断言。初場所に続く十両連覇へ、太鼓判を押した。
朝乃山は千代の国を一方的に押し出す快勝。取組後は「自分が圧力をかけて相手が引いたところで前に出られた」と納得の表情を浮かべた。1月の初場所14勝1敗で十両優勝。今場所の幕内復帰も期待された中、東十両筆頭に留め置かれた。それでも、朝乃山は「自分のやるべきことは何も変わらない。優勝を目指していきたい」ときっぱり。連覇を手土産に再入幕を狙っている。
今場所の十両は実力者や注目力士がズラリ。栃ノ心(35=春日野)は朝乃山と同じく元大関で、逸ノ城(29=湊)と徳勝龍(36=木瀬)を加えた4人が幕内優勝を経験している。「令和の怪物」こと落合は、史上最速の所要1場所で関取昇進。秀ノ山親方も「今場所は十両の戦いも見逃せない。元大関や優勝力士、それに落合もいる」と熱視線を送っている。
同親方は落合について「相撲の基本がしっかりとできていて、思い切りの良さ、度胸がある。新十両でも気後れする様子は見られないし、2桁勝つ可能性は十分にある」と活躍に期待。V争いに関しては「逸ノ城がドシッとした相撲を取っている。もともと幕内上位で他の十両とは圧力が違う。朝乃山と優勝争いを引っ張っていくのでは」と予測した。
それでも、やはり朝乃山が大本命であることに変わりはないようだ。秀ノ山親方は「初日から2日間の相撲を見る限り、朝乃山が〝頭ふたつ〟ぐらい抜けている。優勝した先場所よりも状態がいい。立ち合いからしっかりとヒザを曲げて、低い姿勢を保っているから上体がぶれない。右四つの形があるけど、まわしを取らなくても相手に圧力がかかっている。星を落とす感じがしない」と指摘する。
その上で「(不祥事で大関から陥落した)朝乃山にとっての恩返しは、元の大関に戻ることではなく横綱になること。そこを目指して、しっかり存在感を出していってもらいたいですね」とエールを送った。今場所は番付運に恵まれず十両残留となったが、好成績で連覇を果たせば、次の夏場所で前頭1桁台も視界に入る。当面の目標となる大関復帰を目指す上でも、元看板力士の実力を改めて証明しておきたいところだ。












