【おいしく進化中! インスタント麺ガイド】食品価格の高騰が止まらない。カップ麺をはじめとしたインスタント麺の値段も上がっている今だからこそ注目したい商品を、テレビなどでも活躍する愛好家の大山即席斎氏に教えてもらおう。アレンジも駆使すると、なお、おいしい!

【庶民の味方①具なしカップ麺明星でっせシリーズ】
 この連載ではこれまでに「一蘭 とんこつ」や「日清ラ王 濃香トリュフ醤油」といった、「麺とスープにこだわってあえて具なし」な高級商品を取り上げてきたが、具なしだからこそ販売価格を抑えられている商品もあるので紹介しよう。以前からディスカウントストアや100円ショップなどで売られていた明星の「〇〇でっせ」シリーズが、食品価格高騰の時代に救世主として再登場したのだ。

 これまで100円台で買えたカップ麺が値上げにより200円オーバーが当たり前の時代に、でっせシリーズはまだ100円前後で買えるので非常にありがたい。安く売ることを前提に具は省いたものの、麺やスープはシンプルな作りながらしっかりとした味わいで満足感は高い。

 具なしではあっても家で食べるのなら余った野菜とかストック食材などがあるはずなので、アレンジ用の土台と考えれば、具なしのほうがむしろ便利だともいえる。

 かけラーでっせ 醤油ラーメン
 先入れの粉末スープで作るつゆは、チキンベースにかつおの旨みを加えた、昔の荻窪ラーメン風な王道の醤油味。楕円形断面でちぢれた太さ中くらいの麺は、ふっくら感のあるモチモチした噛みごたえ。

 コンセプトは「かけラーメン」だけど、粉末スープの中にネギが入っている。右は食材を追加した写真。

醤油の辛味ある関東風
醤油の辛味ある関東風

 かけそばでっせ
 濃いめのつゆは、かつおの旨みをメインに昆布やいりこの旨みを加えた、醤油の辛みがある関東風なそばつゆになっている。長方形断面でちぢれた太さ中くらいのグレーっぽい麺はやわらかめで、わりとモッチリした噛みごたえ。こちらも粉末スープの中にネギが入っている。右は食材を追加した写真。

まろやかな味わい関西風
まろやかな味わい関西風

 すうどんでっせ
 先入れの粉末スープで作る色の淡いつゆは、昆布の旨みをメインにかつおやいりこの旨みを加えた関西風のおだやかでまろやかな味わいのうどんつゆ。長方形断面で表面が凸凹した幅広平打ちちぢれ麺は、ふんわりとしたやわらかめの食感だ。やはり粉末スープの中にネギが入っている。右は食材を追加した写真。

【庶民の味方②マルちゃんごつ盛りシリーズ】
 具なしではないが、大型カップなのに100円ちょいで買える東洋水産のマルちゃんごつ盛りシリーズも庶民の味方だ。

「ソース焼そば」にはからしマヨネーズが付いている
「ソース焼そば」にはからしマヨネーズが付いている

「ごつ盛り ソース焼そば」は130グラムの大盛。丸っこい断面でよくちぢれた太さ中くらいの麺は、粘り感のあるムッチリ食感。そこに液体ソースを絡める。ソースはサラサラタイプでちょい辛口だ。

 さらに付属のキューピーのからしマヨネーズをかけて出来上がり。からしのスッキリとした辛みとマヨネーズのコテコテ感がシンプルなソース味にまったりとした旨さを加えてくれる。かやくはキャベツのみ。ここが安さのポイントなのだろう。

「塩焼きそば」はなかなかスパイシー
「塩焼きそば」はなかなかスパイシー

「ごつ盛り 塩焼そば」もやはり麺は130グラム。丸っこい断面でちぢれた太さ中くらいのつやなし麺で湯切れもよく、ザックリとした強い噛みごたえ。そこに塩だれベースの液体ソースを絡め、胡椒系の特製スパイスをかけて出来上がり。
 かやくはキャベツのみだが、スパイスの中にバジルが入っている。ガーリックや唐辛子に醤油も入っていて単純な塩味ではない。

こちらは「極楽ラ王」
こちらは「極楽ラ王」
左は「麺神」。右は「中華三昧」に納豆も追加!
左は「麺神」。右は「中華三昧」に納豆も追加!

【今月のアレンジ術=釜玉ラーメン】
 いくつかのメディアで「釜玉ラーメン」なるものが取り上げられていた。すでに複数のラーメン店で提供されている食べ方らしい。要するに、釜玉うどんの麺を中華麺にしたもので、食品価格高騰に対抗すべくシンプルな作りのラーメンを提供しているのだそうだ。まあ、昨今は卵自体が高価になってしまったのだが。

 価格の高い安いに関係なく、これはインスタント麺でもやってみたい。で、作ってみた。最低限必要なのは生卵だけ。あとはお好みで具材を追加すればよい。

 麺を規定時間ゆでたら麺を丼に盛り、ラーメンに添付のスープを麺にかけて混ぜ込む。液体スープのものが作りやすくてオススメだ。液体スープを全量使ってしまうと味が濃くなりすぎるので、半分程度を使用するのがよい。余った液体スープは別にお湯で溶いて中華スープとしていただくといいだろう。最後に生卵あるいは温泉卵を麺の上に落としたら出来上がり。

 今回は「明星 麺神 濃香豚骨醤油」「日清 極楽ラ王 濃厚背脂醤油」「明星 中華三昧 赤坂璃宮 広東風醤油」で作った。

 麺に絡む生卵とラーメンのたれ味が合わさって普通のラーメンとして食べるのとは違うおいしさとなった。使う商品は、ノンフライで麺自体に力のあるものが釜玉ラーメンに向いていると感じた。

 ☆おおやま・そくせきさい インスタント麺愛好家。カップ麺、袋麺、ラーメン、焼そば、うどん、そば、まぜそばから海外製品まで、年間600食の即席麺を食べる。1995年、「TVチャンピオン インスタント麺通選手権」優勝。「マツコの知らない世界」出演。ツイッターは【@Sokuseikisai】。