史上空前の〝戦国J1〟だ。いよいよJリーグの開幕が来週末に迫る中、元日本代表FW武田修宏氏(55=本紙評論家)が今季の戦いを占った。J1の優勝争いでは、昨季覇者の横浜Mと2位川崎を中心視。さらにMF香川真司(33)など大型補強を敢行したC大阪、そして名将の長谷川健太監督(57)率いる名古屋が〝台風の目〟になると期待を寄せた。
武田氏は1月下旬にJクラブのキャンプを行脚。「やはり新型コロナ禍の影響でどのクラブも予算が厳しく、補強に大きくお金をかけるチームは少ない。海外に移籍する選手もいる。大幅なプラスアルファが見込めないのが実情で、全体的に戦力差は小さくなり〝戦国時代〟と言えるのではないか」と指摘した。
その上で、まず優勝争いの柱となるのは昨季の2強とみる。「横浜Mと川崎には安定した力がある。移籍で抜けた選手もいるが、今季も両チームを中心とした展開になるだろう」
昨季J1を制覇した横浜MはDF岩田智輝がスコットランド1部セルティック、川崎も日本代表DF谷口彰悟がカタール1部アルラヤンにそれぞれ移籍するなど複数の主力が退団。それでも補強で的確に穴埋めしており、ともにVレースをけん引すると予想した。
その牙城を崩す筆頭候補がC大阪だ。「香川のほか、新外国人選手の補強もうまくいった。戦力が整っている」と5位だった昨季から大きな上積みがあると分析する。
C大阪は今オフに、横浜Mで2年連続2ケタ得点をマークしたFWレオ・セアラ、福岡から強烈なドリブル突破が魅力のMFジョルディ・クルークスとエース級の新助っ人の補強に成功。そして仕上げにレジェンドの香川が復帰し、優勝へのラストピースが埋まった。伸び盛りの若手も多く、戦力の厚さはJ1屈指だ。
さらにダークホースとなりそうなのが名古屋だ。「健太さんは2年目になるし必ず結果を出す。外国人選手をコントールするのがうまいので浦和から加入したFWキャスパー・ユンカーは楽しみ。守備は昨季も堅かったので、FW永井謙佑、FWマテウスなど攻撃陣がどれだけ機能するか」
昨季横浜Mと並ぶJ1最少の35失点だった堅守は健在。課題の攻撃陣に浦和で一昨年旋風を巻き起こしたユンカーが期限付き移籍で加入し、得点力アップが期待できる。そこに名将の采配が加わり、13年ぶりのVも射程圏内だ。
30周年の節目を迎えたJリーグ。東西の名門がしのぎを削る熱いV争いが展開されそうだ。












