昨年の参院選に当選後、一度も国会に登院していないNHK党のガーシー(東谷義和)参院議員(51)が懲罰委員会に付託されることになった。10日にも開かれ、懲罰が下されることになるが、ガーシーにとって除名よりも屈辱的なのは〝公開処刑〟となる陳謝だ。ただその場合、ガーシーは国会で何を言い出すか分からず、難しいかじ取りを迫られそうだ。

 尾辻秀久参院議長は先月30日、ガーシーに対し国会に登院するように招状を発出。8日の参院本会議を欠席したガーシーはNHKの郵便法違反が国会や大手メディアで取り上げられていないことを挙げ、「腐った権力者がいる日本に帰ってくると、不当な罪を着せられる恐れがあるので、党首の立花孝志に『今はまだ帰国するな』と言われている」との欠席理由を書面で届け出たが、尾辻氏は要求を拒否したとみなし、懲罰委に付託した。

 日本維新の会の鈴木宗男参院議員が委員長を務める懲罰委は10日に開かれる予定で、宗男氏は「粛々と国会法、参議院規則にのっとり進めて参りたい」と迅速に対応する考えだ。

 懲罰は重い順に議員の身分を失う除名、最大30日の登院停止、陳謝、戒告の4つとなる。

 除名は過去に2例あるが、NHK党の立花孝志党首はこれまでの感触から一発で除名が出ることはないとみている。与野党の中にも「有権者から選ばれた議員を他の議員がクビにすることはできない」と慎重な意見が出ている。

 2番目に重い登院停止は2013年に前例がある。アントニオ猪木参院議員が参院の許可を得ないで、北朝鮮に渡航したとして、最高30日間の登院停止となった。もっともガーシーは「登院していないのに停止にしてどうするんだろうな。不登校の学生に停学させるのと一緒」と話しており、登院停止は懲罰の意味をなさないともみられている。

 厄介となるのは戒告と陳謝のケースだ。ともに本会議場において、戒告の場合は議長が本人に言い渡す。陳謝は本人が議員や傍聴人、メディアのカメラの前で謝罪しなければならない。

 永田町関係者は「ガーシーが帰ってこなければ、戒告も陳謝もできない。もし日本に帰国し、登院したとしてもガーシーが素直に応じるかどうか。陳謝の場を与えたら、本人には見せしめでしかなく、それこそ何を言い出すか分からない」とどちらに転んでも混乱が予想される。

 3月帰国を宣言していたガーシーだが、最近トーンは下がりつつある。国会欠席を巡って、議院運営委員会や懲罰委とのすったもんだが続くことになりそうだ。