急がば回れということか――。スペイン1部レアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英(21)が、古巣のレアル・マドリード復帰へ〝待った〟をかけられた。超名門を離れ、今季から完全移籍で加入した新天地で輝きを増す中、複数の現地メディアが来季の古巣復帰の可能性を報道。その一方で今夏の帰還は、時期尚早との指摘も飛び出している。
リーグ3位につけるRソシエダードで主力に定着した久保は1月29日のRマドリード戦にフル出場し、得点こそなかったものの、股抜きシュートやドリブル突破などで攻撃をけん引。守備面でも奮闘し、スコアレスドローによる勝ち点1に貢献した。
2019年夏に加入してから3シーズン在籍した名門相手に存在感を発揮したことで、複数のスペインメディアが、今夏の復帰可能性に言及。「フィチャージェスネット」は「日本人選手は光を放ち、白い巨人(Rマドリードの愛称)は、右ウイングを改善するために彼の復帰について考える。夏に動く可能性がある」と伝えている。
久保が主戦場とする右サイドを担うRマドリードのスペイン代表FWマルコ・アセンシオが、今オフに退団する可能性があり、白羽の矢が立った格好だが、果たしてそれが成功につながるのか。スペインメディア「フットボール・エスパーニャ」は、今オフは待つべきだとし、こう説明した。
「久保はトップ下か右サイドでプレーするのがベストとされるが、前者は(4―3―3を採用する)現在のRマドリードには存在せず、後者はアセンシオ、FWロドリゴ、FWフェデリコ・バルベルデとポジションを争うことになる。アセンシオは退団するかもしれないが、久保をベンチに座らせるために復帰させるのは、バカげているように思う」
その上で「呼び戻すのであれば、1年延長して成長を促すのがベストだろう」と24年夏の復帰を推奨した。というのも、ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴール(現アーセナル)の例があるからだ。19―20年シーズン当時RマドリードからのレンタルでRソシエダードでプレーしたウーデゴールは、活躍が認められ、期間短縮で20年夏に保有元に戻ってきた。しかし出場機会を得られず、わずか半年でアーセナル(イングランド)へと放出された。
ただ、ウーデゴールはアーセナルの大黒柱へと成長し、今季はリーグ首位を走るチームの原動力となっている。かつて〝神童〟と称された実力者でも適切なタイミングの移籍でなければ、不幸な結果になってしまう。実際に白い巨人からオファーがあれば飛びつきたくなるだろうが、久保には慎重な判断が求められそうだ。









