〝天下統一〟はなるか。大相撲初場所6日目(13日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(26=常盤山)が幕内阿炎(28=錣山)を退けて1敗を堅守。阿炎のノド輪を左で外すと、一気に前へ出て押し出した。

 取組後は報道陣のオンライン取材に応じず、翌日の相撲に集中。佐渡ヶ嶽審判部長(元関脇琴ノ若)は「貴景勝がうまく取っていた。下からあてがって、相手を研究した相撲だった」と高評価を与えた。

 昨年は大関が2人陥落し、初場所番付の1横綱1大関は125年ぶりの異常事態。しかも横綱照ノ富士(31=伊勢ヶ浜)は両ヒザ手術の影響で休場中の中、一人大関が全勝の相手を引きずり降ろして優勝争いの先頭に並んだ。昨年11月の九州場所は12勝3敗で優勝に準ずる成績(優勝同点)。横綱審議委員会の高村正彦委員長(元自民党副総裁)は「相当いい成績で優勝」との条件付きで綱とりもあり得るとの認識を示している。

 元横綱の鶴竜親方(37)は「彼だって(綱とりの)声もかかっているわけだから。〝今場所は〟という思いなのでは」と貴景勝の心中を推察。この1年は毎場所異なる力士が優勝している状況には「(番付の)上の力士がそろってくれば、落ち着くと思う。同じ人が連続で優勝しないと上にあがれないわけだから」と指摘した。復帰を目指す照ノ富士とともに、番付の秩序を回復する役割が期待されている。

 果たして、貴景勝は戦国時代の〝乱世〟に終止符を打つことができるのか。出場力士では唯一の看板力士として、真価が問われる場所となりそうだ。