“ハイテク億万長者”のイーロン・マスク氏がCEOを務めるツイッター社が、11日から日本で有料サービス「ツイッターブルー」の提供を開始した。これまで著名人に限られていた“本物”を示す青い認証マークを、一般ユーザーにも拡大していく。ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、「マスク氏のツイッター収益化が加速しそうだ」と指摘。ツイッターの未来とは――。
一部の欧米諸国ですでに提供されていた「ツイッターブルー」が、ついに日本でもサービス提供を開始した。その反響はすさまじく、11日のツイッタートレンドランキングで、一時トップ20のうち少なくとも16の関連ワードが上位を占めた。
ただし、すべてが歓迎の声ではなさそうだ。ツイッターブルーはウェブやアンドロイド版のアプリから申し込むと月額980円なのに対し、iOS版のアプリから申し込むと1380円になるため、アップルユーザーから「アップル税を取られるぞ!」との声も…。
月額料金を支払うことで表示される広告が半減するが、ほかのSNSのサブスクリプションサービスと比較して「有料なんだから広告くらい完全になくしてほしい」といった不満の声も多数上がっている。
ツイッターブルーの特徴は、認証マークや広告が半減すること以外に、これまで誰もが「できたらいいのに」と思っていた投稿後のツイート修正・編集機能を搭載していることだ。また、より高精細で長時間の動画を投稿できるようになり、これまで細切れで見づらかったひと続きの投稿も実装されたリーダーモードを使えば快適に閲覧することができる。
とはいえ、井上氏は「一般ユーザーへのメリットはさほどない」と指摘。一方で、ツイッターブルー導入は「イーロン・マスク氏のツイッター収益化計画の一部」だと分析する。
「マスク氏は、買収前から『もっとツイッターは収益化できる』と言ってましたが、ツイッターブルーの導入は有料化に対するユーザーの反応を見極める“観測気球”の可能性が高い。いきなり全面的に有料化するとユーザー離れを引き起こすので、まずは様子見ということでしょう」
井上氏は今後、これまで無料でサービスを提供してきたSNSに有料化・収益化の波が押し寄せ、既存ユーザーの囲い込みが激化すると予想する。すでに短い動画をシェアできるTikTokは、収益化のため決済機能を実装。インフルエンサーが商品をアピールする動画を見たユーザーをオンラインストアに誘導して、そのまま買い物ができる仕組みになっている。
「マスク氏からは、ツイッターをグーグルやアマゾンのような、“スーパープラットホーム”にしたい考えが透けて見えます。そのためにはサービス内容を拡充し、収益化していくことが不可欠。例えば企業がツイッターで商品をPRし、ユーザーがツイッターの決済機能を使って買い物すれば割引が受けられるサービスは、今すぐにでも導入しそうです」(井上氏)
広告収入以外に収益化するには決済機能を実装する必要があるが、マスク氏は電子決済サービス「ペイパル」の共同創業者だけに、それもお手のモノだろう。
日本国内はツイッターブルーの導入で大きな話題となったが、ツイッターの未来はまだまだ先にありそうだ。










