ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(33=志成)が1日に一夜明け会見を行い、改めてWBC同級王者のフアンフランシスコ・エストラダ(32=メキシコ)を最優先の標的に定めた。

 井岡は大みそかのWBA同級王者ジョシュア・フランコ(27=米国)との2団体王座統一戦(大田区総合体育館)で判定0―1の引き分け。WBO王座防衛には成功したものの、念願の王座統一は逃した。

 同戦の会場にはエストラダも訪れていた。王座統一後はスーパーフライ級の頂上決戦を熱望していた井岡は「勝ったらリングの上に上げて、そういう流れに持っていきたいなと思って。向こうもそういう気持ちで来てると思うし。じゃなかったら来ないと思うし。せっかく来てるんですからね。それくらいのパフォーマンスした方が…と考えてましたけど、まさかのドローだったので」と苦笑した。

 それでもエストラダ戦が最大のモチベーションであることは変わりない。「彼が実際、ローマン・ゴンザレス選手に勝って、スーパーフライ級で唯一パウンド・フォー・パウンドのランキングにも入っている。彼が日本まで来る流れにまでしたのも事実ですし、もう少しのところで彼を引きずりだせると思うので。この階級で一番評価の高い彼に勝つのが自分のなかではベストかなと思います」と目を輝かせた。

 WBOからは同級1位で元同フライ級王者の中谷潤人との指名試合を義務付けられている。一方のエストラダは井岡がWBO王座を返上しても対戦したいという意思を示している。返上の可能性を問われた井岡は「それはこれからの話なので分からない。(エストラダ戦が)可能であれば、ゼロではないです。次に指名試合の指令が出ていて、そのなかでエストラダ選手が統一戦じゃなくてもやるというのであれば、そういう考えもあるかもしれない。エストラダ選手を引きずり下ろすために、一つでも多くのベルトを取って彼と戦うのがベストだと思っていたので。でもそれがかなり現実味を帯びてきて、これからどういう話になるかによって動きが変わっていくと思う」と慎重な姿勢を示した。

 井岡陣営もフランコ戦の前にエストラダと接触し、メキシコでの対戦の提案などを受けていたという。陣営関係者は「(来場に際しては)全然、旅費もなにも払ってないですよ。それだけ向こうはやる気でいる」と、エストラーダの〝本気度〟を証言した。

 井岡も「エストラダ選手とやる時は日本ではなく米国で、少しでも市場の広いところでやりたいなと。じゃないと発信力も全然違うと思うし。自分の望みとしては米国という大きい舞台でやりたいです」とキッパリ。王座統一こそ逃したものの、〝大魚〟は確実に近づいてきている。今後の動向に注目が集まりそうだ。