異例の取組に客席が沸いた。大相撲九州場所6日目(18日、福岡国際センター)、元大関の幕下朝乃山(28=高砂)が十両徳勝龍(36=木瀬)を押し出して4連勝。踏み込んで一気に退け、ストレートで勝ち越しを決めた。

 幕内優勝経験者2人の対戦が十両の土俵で実現した。朝乃山は2019年夏場所、徳勝龍は20年初場所でそれぞれ賜杯を抱いている。また、相手は母校・近大の先輩で過去1勝1敗。注目の一番で白星を挙げ、取組後は「初顔では突き落としで負けた相撲覚えてますので、しっかり相手を見て押し出すことはできたと思います。自分は番付が幕下なので、そういうこと(互いに優勝経験があること)は考えず一日一番自分の相撲取りきることだけ考えました」と振り返った。

 コロナ対策の規則違反による6場所出場停止処分を経て、7月の名古屋場所で復帰した元大関は約1年半ぶりに大銀杏姿を披露。「部屋の床山さんに大銀杏やってもらったんですけど、そこからいろんな思いがこみ上げてきた。去年の5月までは大銀杏で15日間相撲取ってましたし、そういうときの思いや、大銀杏してもらっているときはやっぱり身が引き締まるという、今から場所に行くんだという気持ちになってましたし」と率直な心境を明かした。

 今場所は東幕下4枚目で関取復帰を目指す立場。朝乃山は「今日は大銀杏で黒まわしだったんですけど、来場所は大銀杏で締め込みして戦いたいです」と言葉に力を込めた。