好調の要因は――。大相撲九州場所5日目(17日、福岡国際センター)、関脇・御嶽海(29=出羽海)が新小結の翔猿(30=追手風)を突き落として4勝目(1敗)。大関復帰に向け好スタートを切った。5月の夏場所で右肩を痛めた影響で心技体のバランスが崩れていたが、場所前の稽古で不安を解消。しかも肩だけではなく、尻まわりも〝絶好調〟だという。
御嶽海が翔猿をじっくり攻め、突き落として4勝目を挙げた。取組後は取材に応じることなく帰路に就いたが、土俵下の藤島審判長(元大関武双山)は「よく我慢した。絶体絶命の体勢だったけど。先場所よりも(体の)状態がいいんでしょう」とうなずいた。
9月の秋場所は4勝11敗。大関在位わずか4場所で関脇に転落する屈辱を味わった。主な不振の原因は5月の夏場所で右肩を痛めたことにある。トレーナーを務める中村吉朝氏は「右肩をかばって左(上半身)を使い、今度は左も調子が悪くなった。それに対して気持ちがついてこなかったというのが一番大きい」と証言。それでも不安は徐々に消え、場所前の稽古で体調を確認することができたという。「痛み自体は早めにとれていたが、実際に稽古で使ってみないと分からなかったということ。その点で今場所は解消されているのかなと感じる」
今場所に向けて体を仕上げてきた御嶽海について、中村氏は「(チェックが)入念だった。例えばハリ治療中に以前と比べて肩回りの状態がどうか、筋肉が戻ってきているかなど(本人からの)質問も多かった。東京から出発する前には足の張りやお尻回りは充実していた」と明かす。自分の状態と向き合い、肩以外にも精力的に稽古を積んだことで、相撲で重要な下半身強化にも成功。〝尻の完成度〟の高さが好調の理由でもありそうだ。
大関復帰には2桁10勝以上が必要。しかし、御嶽海は場所前「僕は一切考えない。(再び大関に)上がるのは絶対だけど、数字を考えていたからこそ見失っている部分がいっぱいあった。1日1勝。それだけですよね。自然と結果はついてくると思います」と胸の内を明かしていた。
自らの体と向き合い、ケガの恐怖心を克服した御嶽海がノルマ達成に突き進む。











