鶴に恩返しだ! 大相撲秋場所7日目(17日、東京・両国国技館)、横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)が小結逸ノ城(29=湊)を寄り切って4勝目を挙げた。古傷であるヒザの状態を心配されながらも連敗をストップさせた中、この日は伊勢ヶ浜部屋の関取6人が揃って白星。そんな〝チーム伊勢ヶ浜〟へ、場所前に意外な人物からプレゼントが届いたという。


 照ノ富士が逸ノ城の勢いを止めて一気に寄り切り、3連敗を阻止。取組後は取材に応じることなく国技館を後にしたが、土俵下の佐渡ヶ嶽審判長(元関脇琴ノ若)は「そんきょするのを見てると(ヒザが)痛いのかなと思うけど、土俵に上がったらそんなことも言ってられない。相手も大きく、左右の動きが、そんなにある力士ではないから横綱の本来の相撲が取れたのかな」と評した。

 照ノ富士の白星締めで、この日は幕内宝富士に初日が出るなど、部屋の関取6人がそろって勝利。そんな伊勢ヶ浜勢の躍進を願って場所前に部屋へ「稽古」と力強くしたためられた書が届いた。これはマルチタレントの片岡鶴太郎が、自ら制作して贈呈したもの。芸術家としての一面を持つ片岡は、創造性に優れた書家と作品に贈られる「手島右卿(てしま・ゆうけい)賞」を受賞したこともある腕前だ。

 部屋関係者によると、片岡は、おかみさんの杉野森淳子さんと交流があり、以前は幕内照強の化粧まわしをデザインしたこともあるという。片岡は関係者を通じ「稽古とは、古き・いにしえを知るという意だそうで、相撲道にピッタリだと思い書にしました」との思いを伝えた。部屋側も「稽古の大切さを忘れないように」と感謝を込めて稽古場に飾っている。

 また、片岡の代名詞でもある「ヨガ」を十両熱海富士ら一部の力士がトレーニングとして取り入れているという。部屋専属の篠原毅郁トレーナーは「呼吸法は相撲にも通じる部分があると思います。緊張した時、いかに心を落ち着かせられるか、平常心になれるかというのはヨガのいいところだと思います」と明かした。

 ストイックな生活を送ることで知られる〝鶴仙人〟の思いに応えるためにも横綱を中心に今後も猛稽古で精進していく。