オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊など、現代人が目撃した怪異を記し、妖怪絵師・増田よしはる氏の挿絵とともに現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げている。第103回は「落書き鬼」だ。
絵が実体化する「落書き鬼」は一部の人々から信仰されている鬼神である。
鬼を神としてあがめる信仰集団としては、少なくとも京都の首塚大明神に、酒呑童子をあがめる氏子の集団が実在する。他にも筆者の同級生の家が「おたぬきさん(犬神)」を信仰するグループの代表を務めていた。
これら、皇室につながらない神々を信仰する人たちは、反体制派、つまり敗れし者の子孫であることが多い。そして、異端なる神は人々の願いをかなえてくれる。しかし、その行為は現実的な側面を持っている。
あるいじめられっ子が落書き鬼に「いじめっ子をやっつけてくれ」と願いをかけた。すると、炎に焼かれるといった恐ろしい落書きの中にいじめっ子が閉じ込められてしまった。どうやら、この信仰というか呪いには、落書き鬼を信仰する怪しい神主が関わっているらしい。
なお、子供が描いた絵が実体化するという話は「ウルトラマン」でも語られている。怨念のこもった落書きは、時として実体化するものであろうか。












