前川喜平元文部科学事務次官は5日、国会内で開かれた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)をめぐる野党合同ヒアリングに出席した。

 この日、末松信介文科相は2015年の文化庁に対する旧統一教会からの申請が法律の要件を形式的に満たしていたことで「変更を認めた」と説明した。

 前川氏は旧統一教会が名称を認められた当時、事務次官に次ぐ〝ナンバー2〟の文科審議官だった。

 当時の状況を前川氏は「文化庁の宗務課長が説明に来ました。私は『認証すべきではない』という意見を述べたが、その後、認証されました。政治的な力なくして起こり得なかった話です」と証言した。

 末松文科相は、当時の文科相だった自民党の下村博文前政調会長(66)ついて「政治的判断を行ったものではないと認識している」との見解を示していた。

 下村氏は旧統一教会の名称変更は、文化庁の文化部長の決裁であり、自身は「『変更届けを受理しろ』と担当者に指示したことはなかった」と話している。

 しかし文化庁は名称変更問題で、普段だと部長決裁で時の文科相に報告しないが、当時から旧統一教会の関心度が高かったという理由で、事前に下村氏に報告していたという。

「下村さんの説明は承服できないです。報告は(担当者から)事前に受けていたわけですから、その時点で大臣(下村氏)が判断している。大臣が認証するかしないかの判断は、事前に担当者から話を聞いていたのであれば、そこで判断を下しているはずなんです。ただ事実として聞いただけで、あとは(担当者に)任せたという説明は成り立たない」(前川氏)

 旧統一教会の名称変更は担当大臣の判断なければ進まなかったのか?

 前川氏は「絶対に進まないです。文化部長会議ではできることじゃないです。文化部長よりランク(文科審議官)が上だった私が『ノー』と言っています」と語った。