政府は15日、臨時閣議で参院選の日程を22日公示、7月10日投開票に決定した。そうしたなか、全国各地で街頭演説会を行う参政党の応援に駆けつけ、マイクを握るタレントがいる。お笑い芸人の和泉修(60)だ。かつてお笑いコンビ「清水圭・和泉修」として人気を博したが、元相方の清水圭は先日、芸能界引退を発表し、思わぬ形で注目を集めた。一方の和泉はなぜ参政党の応援に力を入れているのか? 本人を直撃すると――。

「日本はお金持ちが得する社会になっている。『今だけ、自分だけ、お金だけ』を考えている人にはいい国。日本の金はどんどん外国に行って、日本だけが給料が上がらない。このシステムを変えられるのは参政党しかない。このままでは日本はアカンと思ってる人は一歩踏み出してほしい」

 奈良県内で行われた街頭演説で、和泉はこう訴えた。奈良県在住で足つぼと食生活改善のサロン「足識食癒施術法」を経営している和泉は、関西各地で行われる参政党の街頭演説でマイクを握っている。

 参政党は、元財務官僚の松田学氏や元吹田市議の神谷宗幣氏らが中心になり「投票したい政党がないから、自分たちでゼロからつくろう」と結党。「子供の教育」「食と健康、環境保全」「国のまもり」という3つの重点政策を掲げている。

 和泉は約10年前、浪速高校ボクシング部の後輩である南出賢一泉大津市長の紹介で神谷氏と知り合った。自身もサロンを開いていることもあり、教育や食と健康の部分に共感。「支部がきちんと国民の声を吸い上げて、議員が国に代弁する。今はできてない党が多いが参政党はそれができる」と魅力を語った。

 一方で芸能人が政治色を強めると、仕事に影響を及ぼすことは少なくない。かつては関西ローカルを中心に多くのテレビ番組に出演していた和泉も、近年はほとんど見なくなった。

 和泉は「ここ10年、テレビ、ラジオにはほとんど出ておりません。というか出れません。思ってることを言うからです。ただ、僕は正しいと思っている」と忖度するつもりはさらさらないとしたうえで、「(所属する)吉本(興業)でも『修とは付き合うな』と。スポンサー付かへんから。僕も若い子と食事に行くのを断っている。若い子はまだまだ売れたいしね。俺とメシ食うても何の得もない。今は吉本の友達、いてない」と話す。

 芸能界引退が明らかになった元相方の清水に対しては「ノーコメントにしとくわ」と多くを語らなかったが、「吉本のおかげで海外にもいろいろ行かせてもらった。それで日本、日本人の素晴らしさが分かったってのはある」と、吉本には感謝しているという。

 ただ、そこまで政治の変化に熱を入れるのであれば、自ら候補者に名乗りを上げてもよさそうなもの。今回の参院選でも、元「おニャン子クラブ」の生稲晃子氏(自民)、歌手で俳優の中条きよし氏(維新)、お笑いコンビ「浅草キッド」の水道橋博士氏(れいわ)など多くの“タレント候補”が出馬を予定している。

 実際に神谷氏からは出馬の打診もあったというが、「芸能人が出ると何かと足を引っ張られるからね。出てプラスはないから、応援させてもらうことにした。ほんこんからは『修さん、クリーンなイメージあるけど』って言われたけど、俺も昔はヤンチャしてたしね。まぁ、芸人なんてそんなもん」と応援に徹するという。

 参政党については「参院選で3人は当選してほしいね。そうなれば、自民党や野党から思いの近い人もやってくると思うし、世の中も変わる」と期待を込めていた。