ボクシングの帝拳ジムは28日、IBF同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)との王座統一戦(4月9日、さいたまスーパーアリーナ)に臨むWBAミドル級王者・村田諒太(36=帝拳)の公開練習を〝超異例〟の厳戒態勢の中で行った。

 東京・神楽坂の同ジムに集まった報道陣は約30人。通常の公開練習はリング周囲から見守るスタイルだが、この日は新型コロナウイルス対策としてジムに隣接するバルコニーから中を〝のぞき見〟する方式となった。ここまで徹底するのは興行成立への執念に他ならない。

 日本ボクシング史上最大のイベントと言われる同一戦は昨年末、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大を巡る水際対策により延期。興行への執念を燃やしてきた本田明彦会長は感染状況が悪化する中、ゴロフキン側と丁寧に交渉を重ね、ようやく実現目前にたどり着いた。本田会長は「どれだけウチが苦労してきたか?を知って、待ってくれている」とゴロフキンへの感謝の念もある。

 公開練習後の囲み取材では報道陣との距離を十分に取った。村田は「試合ができないのが一番の恐怖」といい、見守った本田会長も「成立することが一番」と話した。この両者の言葉が歴史的一戦の重みを表している。