英紙「ファイナンシャル・タイムズ」は先日、ロシアが中国に地対空ミサイル、ドローン、装甲車、食料など軍事物資の支援を要請し、中国が応じる意思を伝えたと報じた。しかし中国外交部や国営メディアは、この報道を否定している。

 そんな中、バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は18日、オンライン会談。米国は、中国がロシアへの軍事支援を検討しているとみて、実施すれば代償を支払わせると警告し、中ロの連携に強い懸念を伝達してけん制した。中国国営メディアによると、習氏は会談で「(軍事的な)衝突はいかなる人の利益にもならない」と述べた上で、米中は「世界の平和と安寧のため努力する必要がある」と呼び掛けた。

 軍事支援の中でドローンは重要だ。すでにウクライナ軍は中国製ドローンで大きな成果を上げている。中国メディア「網易」は先日、ウクライナ軍が中国の民間ドローン製造メーカー「DJI」製のドローンを使用していると報じた。フィンランドの市民団体から提供を受け、偵察機として使用しているという。

 ユーチューブチャンネル「地球ジャーナル ゆあチャン」で日中の情報を発信している中国人ジャーナリストの周来友氏はこう語る。

「ウクライナ軍が利用しているのはDJI製ドローン『DJI Mini』で、持ち運びに便利である上、小型であるため、発見されにくい。さらにエアロスコープ技術が搭載されており、ほかのドローンの位置情報や操縦者の位置情報を把握でき、ウクライナ軍としては重要な技術を得ることになるのです」

 一方で、すでにロシア側も同社製ドローンを活用し、偵察機として利用していることが報じられた。ウクライナの現地メディアは、ウクライナ軍が利用してきた同社製ドローンについて「エアロスコープ技術の利用制限が掛けられている。DJI社がロシア側にのみ、このエアロスコープの使用を認めている可能性がある」と伝えた。

 この報道を受け、DJI北米支社代表のアダム・リスバーグ氏は「ウクライナ側のドローンに問題が発生しているのは、長時間の飛行により電力不足が発生していたり、インターネット回線に問題が発生している可能性がある」と、疑惑を否定している。