北京五輪のスピードスケート女子500メートル(13日、国家スピードスケート館)で連覇を逃した小平奈緒(35=相沢病院)が、〝親友〟からエールが届いていたことを明かした。

 スタートで全てが狂った。「1歩目の左足が引っかかった」と振り返る小平は遅れを取り戻せず38秒09の17位。不本意な結果に、レース後は「自分のスケートがどんどん遠くに離れていく感覚で、自分のやりたい表現はできなかった。足が取られてしまった瞬間に頭の中が真っ白になってしまって、その後は前を追って歯を食いしばって最後まで滑るしかないという気持ちで滑りました」と語った。

 前回女王として臨んだ大舞台。大会前には自身のSNSに「生き様を示す」と決意をつづっていた。思わぬ展開になったとはいえ、小平は「過ぎてしまったことは取り返しがつかないこと。残りの480メートルはとにかく自分の滑りに夢中になるしかないなという一心だった」と力の限りを尽くした。

 この日、かつてのライバルで韓国のテレビ局KBSの解説席で見守った李相花(イ・サンファ=韓国)さんからは大一番を前にエールを受けていた。「今シーズン前半戦からずっとメールを送り続けてくれたので、とても心強かったんですけど。『ナオはスケートがうまくいっているよ』『ナオならできるよ』という言葉を何度も何度もかけてくれて」

 しかし「サンファが2連覇した時のようにはうまくいかなかったです」。五輪2連覇を達成し、平昌五輪銀メダリストの〝親友〟の言葉を力に変えることはできなかった。

 目に浮かぶ涙を必死にこらえ、言葉を詰まらせながらも試合を振り返った小平。「こんなに自分自身にこんなにガッカリした500メートルは後にも先にもないので、1000メートルはあとはもう覚悟を持ってやり遂げるだけです」と言いきった。