大みそかの格闘技イベント「RIZIN.33」(さいたまスーパーアリーナ)でのバンタム級トーナメント決勝で、〝キック界の神童〟那須川天心(23)がレジェンドの〝火の玉ボーイ〟五味隆典(43)と3分2ラウンド(R)、契約体重のないスペシャルエキシビションマッチで対戦。体重が13・3キロ重い五味に対して最後まで一歩も引かず、判定決着のないドローでRIZINでの〝ラストマッチ〟を終えた。試合後のコメントは以下の通り。


 ――ラストマッチを終えて、RIZINとはどんな場所だったか

 那須川 いろんなことに挑戦させてくれる舞台でした。MMA(総合格闘技)メインの団体なのにキックで試合をさせてくれて。最初はMMAでキックをやらせてもらって、堀口(恭司)さんとか(フロイド)メイウェザーとやらせてもらったりとか。面白いことをさせてもらえる舞台でしたね。

 ――改めて五味と試合ができたことについて

 那須川 やれて良かったなと思いましたね。試合っていう感じではなかったですけど、パンチをもらいたいと思いましたし。普段だったら駆け引きとかあるんですけど、そういうのなく思い切り殴ってみようかなとか。すっきりしました。

 ――今後の展望は

 那須川 4月、6月と大きな試合が決まっているので、それを乗り越えるというか。みんな期待している試合なので、それをしっかり終えたいなと思います。

 ――五味のパンチの破壊力は

 那須川 ハンマーで殴られているような感覚でした。最初は避けようと思ったんですけど、後半は当たりに行きました。駆け引きというより思いを拳で伝えた。顔面っていうより肩にもらって「肩いてえなあ」と思いました。肩にもらったのは何ラウンドか? 1ラウンドか2ラウンドじゃないですかね。あ、1ラウンドか2ラウンドしかないか(笑い)。1ラウンドか2ラウンドです。

 ――試合後は武尊が登場した

 那須川 感情が行ったり来たりしたというか、気持ちの作りが分からなかったですけど(苦笑い)。皆さんも「本当にやるんだよね?」っていう感じだと思いますけど、ホントにやりますから。キックの集大成を最後にやってやろうじゃないかと。今回の試合はまったく対策とか考えていなかったですけど、ここからしっかり仕上げて(いきたい)。(武尊戦で)キック最後ですから。引退が延びましたけど、これならだれも文句言わないと思うので。

 ――煽りVTRでRIZINの榊原CEOをアニメ・エヴァンゲリオンになぞらえて〝榊原ゲンドウ〟と呼んでいたが

 那須川 当初はホントに榊原さんが(碇ゲンドウ並みの)鬼に見えたので。なんでこの人こんなの言ってくるんだろうって。当初は(碇シンジがゲンドウを嫌っていたように)嫌いでした。でも、毎回本気で言ってくるので思いが伝わってくるというか。だからこそ答えたい。あの人がいなければRIZINってここまで大きくなっていないと思うし。普通、メイウェザーとやるなんて発想ないですよ。「引退延ばさないか」なんて誰も言わないでしょ。格闘技大好きなんだなというのが伝わってきました。

 ――五味の入場を見つめているシーンが印象的だった

 那須川 大好きな選手だったんで、僕めがけて入場してくると思わなかった。あの入場曲を聞けただけでよかった。お客さんもそうだと思いますけど、僕も五味さんの入場が見れて「ヨッシャー!」と思いました。

 ――PRIDEは体感できたか

 那須川 意地が見えました。パンチも嫌だったと思うんですけど、それでも前に出てきたというか。今の格闘家にはないものが体感できたと思います。やってよかったなと思います。